松阪競輪ミッドナイト(富山市営)は17日、最終日を迎える。8Rでチャレンジ決勝、9RでA級1、2班決勝が争われる。

 A級1、2班決勝は3日間連続のタッグ結成となる石口慶多(32=兵庫)―山本巨樹(30=大阪)の近畿勢に人気は集中しそうだが、〝地元〟の吉川希望(27=石川)がそうはさせじと逆転のシナリオを描いている。

 準決7Rでは赤板ホームで二分戦の相手・篠原龍馬(39=高知)を抑え先頭に立つと徐々にペースアップ。後続の援護も味方に押し切り殊勲の白星を手にした。「前回の大垣でA級1、2班戦で初優勝して、今回も決勝に乗ることを目標にしていたので、最低限のノルマは達成できましたね」とレース後は笑顔が弾けた。

 戦いの舞台は松阪だが開催の施行者は富山市。吉川にとっては地元戦となる。「富山開催というのは一応、意識はしています。松阪バンクなのに地元というのは不思議な感じですが…。富山では予選落ちばかりなので、富山開催で勝ち上がれて良かったです」

 決勝には中部から3人が進出。先行意欲おう盛な下井竜(26=三重)の番手を回る選択肢もあったが、単騎での戦いを決意した。「下井君とは2月の向日町で連係せず別線で戦ったので」とその理由を説明したが、自らの力で優勝を勝ち取りたいという思いもあるはず。ラインの切れ目から戦況を見定め、渾身のスパートで2場所連続Vを手繰り寄せる。