モーニング開催の武雄競輪(FⅡ・森うなぎ屋杯)は14日が最終日。5Rでチャレンジ、最終11RでA級1、2班戦の決勝戦が行われる。ファイナルは緒方将樹(22=熊本)に乗れる野口大誠(31=熊本)がV最短評価も、狙ってみたいのが和田誠寿(29=広島)。準決の再現なれば好配当直結だ。

 広島輪界を長らく引っ張ってきた和田誠吾(55=広島)を父に持つ誠寿が、ここに来て本格化してきた。2日目(13日)の準決9Rは平川慎太郎(29=佐賀)の逃げを、タッグを組んだ畝木努(26=岡山)が5番手2角からひとまくり。快速を生かす畝木の勝ちパターンかと思いきや、和田はゴール前できっちりと逆転。優出一番乗りを果たした。

「畝木君さまさまですね」と話した後、続けて「余裕はあったし、調子はいいですね」。これで2月名古屋から4場所連続のファイナリスト。父から受け継いだDNAと、充実した練習が裏づけとなり〝ゆとり〟を持ってレースに臨め、戦況を見極められるようになった。

 最終日(14日)の11R決勝も、畝木と中国ラインを形成する。九州カルテットにズラリと並ばれては苦戦必至と思われたが、緒方―野口の熊本後位が池田浩士(42=佐賀)と米原大輔(40=沖縄)が主張して競りに。この2人は過去にも競った経緯があり、しこりは解消できないまま本番へ。九州が一枚岩になれないのなら、他地区にも勝機が生まれてくる。畝木の仕掛けに乗って、昨年12月別府以来、2度目となる優勝へ。青写真は描けているだろう。