モーニング開催の武雄競輪(FⅡ・森うなぎ屋杯)は12~14日の日程で行われる。初日はチャレンジ5R+A級1、2班戦7Rの12レース制で開催されるが、新型コロナウイルス感染拡大のリスク回避で補充あっ旋を行わないため、2日目以降はレースカットすることが決定している。さて、V戦線は今期2Vの野口大誠(31=熊本)を筆頭に今期V歴がある保科千春(29=宮城)、畝木努(26=岡山)の特選組と予選から117期の緒方将樹(22=熊本)らが中心に展開されそうだが、ノっている地元の平川慎太郎(29=佐賀)が殴り込みをかける。

 近況の充実ぶりには目を見張る。2020年前期の競走得点は81・04点だったが、同年後期は84・74点。出走表に記載される直近4か月(昨年12月~今年3月)では89・08点までジャンプアップしてきた。

 突然の開花にはレースへの姿勢が変わったのが大きかった。どれだけ練習でタイムがでても本番で成果が出ない。いわゆる〝トレチャン〟タイプで、もどかしい毎日を過ごしていたが、昨年7月末に落車して約2か月近く休んだ後に戦線復帰を果たしてから「レースの組み立てを考えるようになった」と、自分の脚質、持ち味を生かせるような走りに〝意識改革〟。ほぼ同時期に苦しかった競走も「楽しいと感じるようになった」と、心技体がうまくかみ合い、好転するようになった。

 前走の久留米では昨年の3月以来の優出切符をゲット。決勝は6番手から内を突いての準優勝の好成績。「内容が…。外から仕掛けられないようにならないといけない」と反省していたが「流れは来ていますね」と最高のモチベーションで地元戦を迎えられる。

 今大会を成功させるため、PR活動にも一役を買って出た。たけお競輪のHPや競輪場が作製したチラシにも登場した。「うなぎパワーで頑張ります」。こうなれば、連続優出は最低ノルマ。視界にはその上の着もギラギラに見えているか? 初戦の10Rで強さを存分に見せてほしい。