豊橋競輪のS級シリーズ(FⅠ・昇龍杯争奪戦)が28日に開幕した。GⅢ2Vの実績がある南潤(23=和歌山)が初日の11Rを逃げ切って通算100勝を達成した。近況では不振が続き、今期は2班に陥落したが、復活に向けて準決勝9Rで渾身の走りを披露する。

 初日11R、実質的に先行一車だったとはいえ、南は強いレースを見せた。打鐘前に飛び出すと後方の並びを確認し、徐々に踏み上げて番手の109点を持っている山口泰生(39=岐阜)の差し切りを許さなかった。

 前検日には「踏み出しはいいが、座ってからの伸びがない。そこが課題」とコメント。その点を確かめると「今まではゴール前に行かれる(抜かれる)ことが多かったけど、今日はしっかり踏み切れました」。課題をうまくクリアしたことで笑顔を見せた。

 今期は2班スタート。競走得点もまだ101点台で「(1班の点数を)取らないと」と、1班復帰に向け力が入っている。

 本番はここから。準決は9Rに出走。「最近は準決で勝てない。あさって(2日=決勝)のことは考えずに」と、全身全霊を込めて別線を撃破し、決勝進出を目指す。