25日に最終日を迎える佐世保競輪で、2018年平昌五輪のモーグルで銅メダルを獲得した原大智(23=宮城)が、積極果敢なレース運びで連日大暴れ。1→2着で決勝にコマを進めた。

 25日のチャレンジ決勝11Rでは天性の勝負強さを発揮して、自身2回目の優勝を狙う。

 2日目(24日)の準決3Rを終えると「毎回結果を求められる競輪は厳しいし、緊張します」と、息を弾ませた。「モーグルをやっている時も、常に結果を求められるワールドカップの方がきつかったし緊張もした。逆に、五輪はまったく緊張しませんでした。ノーマークでしたから。報道陣も自分のことはガン無視。自分もプレッシャーなく、気楽に臨むことができた」結果が銅メダル獲得だった。

 競輪選手の道を選択するにあたり、葛藤はあったという。「素人が勝てるほど甘い世界じゃないことは分かっていました。でも、モーグルでは食っていけないし、年齢的なピークも24歳と言われている。デスクでパソコンをカタカタ打っている自分も想像できなかった」の決断。「しっかりレースができて、さらに着が取れるとうれしい。練習でもタイムが出るとうれしい」とプロ選手の喜びをかみしめている。

 当面の目標は北京五輪でのメダル獲得だが、まずは目の前の競輪で結果を出したいところ。「決勝戦は、これが最後と思うと意外に気楽に走れるんですよ」。持って生まれた勝負強さを発揮するか注目だ。