神奈川県の川崎競輪場で開催されている「第36回全日本選抜競輪」(GⅠ)は21日、2日目を行った。前半2日間で奇跡的な活躍を見せているのが地元の松坂洋平(38=神奈川)だ。

 松坂は初日(20日)の一次予選2Rで大外を伸びて3着に強襲。2日目(21日)の二次予選10Rでは神奈川ラインの3番手から、直線再び外を伸びて2着に入った。連日の強襲劇は、まさか4か月を超える長期欠場後とは思えない活躍ぶりだ。

「2日目は先頭の松井宏佑(28=神奈川)君が『後ろ攻めから先行態勢に入りたい』と言ってくれた。得意なのは前受けから引いての仕掛けだと思うのに…」

 松井がラインを生かす走りをしてくれたことに感謝。流れをモノにして、胸椎を骨折した後とは思えない走りを見せている。大ケガは負ったものの、1月に亡くなった祖父・小峯功男(こみね・かつお=享年83)さんのためにも、と今節の活躍を誓っている。

「GⅠの決勝に乗ったことはまだない。今回、ケガ明けだけど、何としても乗りたいと思ってます」

 勝負の準決12Rを前に破壊力あふれる表情で決意を語った。