四日市競輪S級シリーズ(FⅠ・ナイター)は19日、2日目を終了。9R準決では今期初S1の朝倉智仁(21=茨城)が鋭くまくって決勝一番乗りを決めた。

 朝倉は加賀山淳(37=千葉)を出させて中団を確保。後方になった谷口友真(31=大阪)が強引に巻き返しを図り、加賀山ともがき合いになった。こうなればタイミングを計って一撃だ。「加賀山さんがやる気だと感じたのでペースを上げて中団を取りにいきました。初日の反省を生かしてレースができましたね。山岸(佳太・31=茨城)さんと神山(拓弥・34=栃木)さんもいいアドバイスをくれました」。初日特選は竹内雄作(33=岐阜)にホームで叩かれて惨敗。しっかり軌道修正を果たして笑みが絶えない。

 準決で離れながらも2着の阿部大樹(32=埼玉)は「強過ぎて地獄のようだった」と非凡な加速力にげんなり。能力の高い朝倉は将来性豊かで、同期(115期)の高橋晋也(26=福島)、坂井洋(26=栃木)とともに次代を担う逸材だ。「高橋さんや洋さんとは比べものにならない。金魚のフンのようについていっているだけ。一歩ずつ上がっていければ」とおどけるが、同期にくらいついて成長していく。

 最終日(20日)の11R決勝はライン4車の先頭を任された。「先輩方に迷惑は掛けられない。精いっぱい頑張ります」と気合は十分。強引先行の竹内を封じて関東上位占めの展開をつくる。