大垣競輪ミッドナイトレース(FII)は19日、最終日。9R決勝は大阪トリオが谷和也(21)、堀僚介(26)、原田隆(45)の並びで強力な本線を形成する。そこに待ったを掛けるのが復活を目指している井上嵩(32=愛知)だ。

 井上は準決で打鐘前に先頭に立つと他派の反撃に気をつけながらペース逃げ。番手有利にチョイ差しの上田裕和(39=三重)とワンツーを決めた。「上田さんと考えた作戦通りに走れた。坂木田(雄介・46=千葉)さんが来たら合わせるか出させて3番手だったけど来る気配がなかった。だから落ち着いてペースに。『これでいいの』ってぐらいの展開だった」と笑いが止まらない。

 猛烈なダッシュのイメージが強いが「カマシだけではキツくなったので、徐々に踏んでいって1周半から2周駆ける練習をしている。やっぱりラインを生かしたほうがいいね。11年たってやっと気づいた」と苦笑し、続けて「まだ遅くないと思うし、また上を目指したい」。かつてS級で暴れた逸材は目を輝かせた。

 決勝は鉄壁の布陣を敷く大阪トリオが相手だが、「こっちもラインは3車なんでやるしかない」と気合十分。渾身のスパートで波乱を起こす。