奈良競輪のナイターS級シリーズ(FⅠ・チャリロト杯)は2日、2日目を迎える。1日の初日では、復活へ燃える小林泰正(26=群馬)の果敢さが目立った。

 鎖骨骨折から昨年のGⅡヤンググランプリで復帰。しかし、想定以上に体の準備は整っていなかったようで「ヤングGPに出たいのがあったけど、(復帰が)早すぎましたね」。このことが後を引いたのか「今年初めの2場所はダメだった」と本来の姿を見せられなかった。それでも前回の松山記念では「調子が戻ってきている感覚があったし、自信も戻ってきた」と兆しは見えつつある。

 初日予選6Rは打鐘先行で2着。本来はまくり主体の戦法なのを考えれば積極性は光った。「師匠(小林潤二)からも『着よりレースの内容に集中しろ』と言われているし、バック数も戻していきたい。そうすれば、レースが自分の好きな形にできるかな」。長い距離も踏めると相手が認知し、小林を駆けさせないために脚力を消耗すれば、いざ自身がまくりに回った時も有利に運べる算段だ。

 直近4か月の競走得点は100・21だが、前期得点の107・86が示すように底力はこんなものではない。「準決は特選組もいて強力だけど、隙があれば早めからでも仕掛けたい!」。完全復活、その先には進化も見据えつつ目の前の一戦に臨む。