【トータルサイクリスト 新村穣の養成所リポート(3)】頼もしい仲間が足りないものを気づかせてくれました

2020年09月23日 16時00分

自転車を整備している新村候補生(写真提供=日本競輪選手養成所)

 日本競輪選手養成所の119回生として競輪選手となる訓練を受けている“トータルサイクリスト”新村穣の第3回コラムは、記録会について、また刺激を受ける同期のある人物について、熱い思いがつづられている。

 東スポ、中京スポ、大スポ、九スポ読者のみなさま、こんにちは! 日本競輪選手養成所(以下、養成所)、第119回選手候補生の新村穣です。

 今回は先月31日から今月2日にかけて行われた「第2回記録会」での結果や、3日間を通じて私が感じたことなどをなるべく簡潔に書いていきます。

 まず、今回の記録会は競輪選手になる走行能力を有しているかを判断するために行われるものです。全4種目(200メートルフライングダッシュ、400メートルフライングダッシュ、千メートルタイムトライアル、3千メートルタイムトライアル)の走行タイムには5段階の評価基準が設定されており、すべてで優秀な記録を残すことができれば金色のヘルメットキャップである「ゴールデンキャップ」がいただけます。

 今回の記録会で私も金帽子の獲得を目指しましたが、200メートルFDの走行タイムが100分の2秒(基準は11秒20以内)及ばず、獲得にはいたりませんでした。

 この種目では、短い時間での高出力を自転車でのトップスピードへと変換する力が求められます。世界の中距離種目で戦うために、武器の一つとして必要な要素になるので、どんな気象条件でも10秒台で走る力を身につけていきたいです。

 94人の選手候補生のうち、6人がゴールデンキャップを獲得しました。その中の一人である北井佑季さん(30)は、私と同じ神奈川県の出身で、元プロサッカー選手から競輪へと進んできました。そんな同郷で人生の先輩でもある人の活躍は常に自分と向き合い、厳しい課題を与え続けてきたからこその結果だと知り、とてもうれしくかつ憧れるとともに私の課題も大きくさせてくれました。

 養成所を卒業してからは競輪選手としてデビュー後は同じ県や地区の先輩の方々と「ライン」を形成して勝利を目指していくことになります。着順によって賞金が変わり、時には接触や落車事故などのアクシデントが起こり得る競走の中では、同じラインの人に信頼される選手である必要があります。自分だけ良し、というレースや、弱気なレースはお客様にも先輩方にもすぐに分かってしまうからこそ、決して頼りないと思われることのないよう、勝利を目指して、日々の訓練を取り組むことが一番大切なのだと思います。

 そんな刺激を与えてくれる同期の先輩や後輩に囲まれたこの環境は本当に恵まれていて公営競技の選手としても人としても足りていないことをたくさん気づかせてくれます。次の記録会は得意な室内で行われるので今回よりも良い結果を出せるよう、取り組んでまいります。

 ☆しんむら・みのり 1993年10月16日生まれ、26歳、神奈川県出身。177.7センチ、73キロ。法大卒。トラック中距離、ロードだけでなく様々なレベルで活躍するため“トータルサイクリスト”と呼ばれている。