2008年のKEIRINグランプリで優勝、2004年アテネ五輪のトラック自転車競技・チームスプリント銀メダリストの井上昌己(41)が、名古屋競輪場で開催されている「第63回オールスター競輪」(GⅠ)の2日目(13日)一次予選8Rで番手まくりを決めて1着、通算400勝を達成した。

 前で先行した林慶次郎(23)の奮戦を「いいかかりだった」と称賛。3角では接触もあったが「それでも車が流れたし、調子良さそうですね」と笑った。400勝は意識していなかったそうだが、思い出の1勝を聞かれると「(中川)誠一郎―自分―(菅原)晃―荒井(崇博)さんで並んで勝った佐世保記念の決勝ですね」と、14年12月に地元で、心を通い合わせる九州の仲間と戦ったレースを挙げ、かすかに瞳を潤ませた。

「節目の勝利をGⅠで飾れてうれしい。また1勝1勝、積み重ねられるように…」と今節でのさらなる奮闘を誓った。