ファンが注視する控除率5%の行方

2012年06月26日 10時00分

【ギャンブル裏街道】オートレースの払い戻し控除率が25%から30%に引き上げられて約2週間が経過した。

 苦渋の決断――。取る方も胸が痛いし、取られるファンにとってもいいことは何ひとつない。ほとんどのファンは不満を抱いての〝再始動〟となった。これまで選手の声はほとんど聞かれることがなかったが、果たして胸の内は…。伊勢崎「東スポ杯」に選手会の要職に就く重要人物が参戦していた。彼らの葛藤を聞くと、改めて5%の重みを痛感する。

 控除率引き上げの影響が注目されていたが、多くのファンが想像したほど、入場人員、売り上げとも急減するようなことはなかった。

 長年、伊勢崎の選手会支部長として活躍し、現在は選手会の専務理事。会長、副会長2人に次いでナンバー4の立場に構える竹内正浩(43=伊勢崎)は複雑な表情でファンへ謝意を表した。

「僕らが思っていたほど目に見えて下がるようなことはなかったですからね。お客さんが変わらず足を運んでくださるのはホントにありがたい限りです。でも、そのお客さんだって不満がありながらもこうやって来てくれているのを忘れちゃいけない。いや、5%(払い戻し率)下げる前から不満はいっぱいあったと思う。タイヤにしても情報公開の仕方にしてもそう。それを思うと僕らがやらなければいけないことはまだまだたくさんある。今以上にファンの声に耳を傾けないといけませんね」

 選手会長の梅内幹雄(47=船橋)もほぼ同意見だ。「今、こうやって来てくれてるファンはホントにオートが好きで来てくれてるわけですからね。やることはいっぱいある。売り上げに関してはまだそうでもないけど、今回のことがじわじわとボディーブローのように効いてくるかもしれませんからね」と問題山積の現状に変わりはない。

 5%引き上げは各場順次発表されたものの、その5%が果たしてどこへ行くのか。ファンサービス、施設改善費用とも言われているが、その所在がまだファンに明確に示されていないことに懸念を抱いている選手も多い。できることはたくさんある。例えば伊勢崎オートでは約6年前から入場料を一切廃止して「誰でもウエルカム」の姿勢をアピールし、一定の評価を得ている。年間入場料約3000万円を放棄してでも、それ以上の経済的効果はあったのだ。

 果たして何が一番喜ばれるのか。5%の行方を注視しているファンは多い。