【深谷知広の競rin世界挑戦】約2年半の五輪挑戦が一段落 いまの心境は…

2020年03月10日 16時00分

日本人3年連続でケイリンの銀メダルをワッキーがつかみました(提供=自転車競技連盟)

 世界選手権ベルリン大会が終わり、約2年半の挑戦が一段落した深谷知広です。思い返せば2017年の全日本選手権のケイリンを優勝し、その時にナショナルチームのブノワ(ヘッドコーチ)に声をかけられたことが始まりでした。

 それまではドリームシーカーに加入し自転車競技を盛り上げる…つまり「国内で敵がいないナショナルチームのメンバーに少しでも刺激を与えられる存在になって、東京五輪で日本人がメダルを獲得してほしい!」という思いで再開した自転車競技でした。ですがブノワからの誘いを受けてナショナルチームに加入し、現在に至ります。

 そして現在、最も身に染みているやりとりがこの時でした。

 チームに加入するということは伊豆に住み込みでトレーニングを行うということなので、引っ越しをいつにするかの相談をしたのが17年の6月のことです。それまでそんなことを全く考えていなかったので、練習拠点や住居の整理などの身辺整理も必要で12月ごろか年明けまでには引っ越す予定でしたが…。

「遅い!!」

 じゃあ頑張って12月…

「遅い!!」

 10月…?

「遅い!!!」

 結局ダッシュで引っ越しをして8月には伊豆でトレーニングをしていました。もし12月に引っ越しをしていたらこの東京五輪の代表争いにも参加できていなかったと思います。初めはチームの中から刺激を与えつつ自分も成長できれば良いと思っていたのが、パリ五輪を目指す目標ができ、そうしているうちに東京五輪出場が自分の中で見えてきました。

 結果はまだ分かりませんが、東京五輪の出場権争いができたことは次のパリ五輪出場に向けてとても良い経験になったと思います。この代表争いを経験したメンバーで次まで残るのはおそらく私だけになると思うので、次の世代へこの経験をつなぐ重要な役割を果たしていきたいと思います。

 そして残念なお知らせですがコロナウイルスの影響で、今月7日に計画していた熊本競輪場での復興支援イベントは中止になってしまいました。これは仕方ないですね…。しかし絶対にいつか開催しますので、その時にはみなさんの力を貸してください!

☆ふかや・ともひろ=1990年1月3日生まれ、愛知県出身。169・8センチ、79キロ。桜丘高卒業。競輪のトップ選手で自転車競技の日本代表。

主な自転車競技歴=オーストラリアユースオリンピックフェスティバルのスプリント、チームスプリント優勝。第62回国民体育大会スプリント優勝。第15回アジアジュニア選手権大会スプリント、ケイリン、チームスプリント優勝。今年2月アジア選手権大会1Kmタイムトライアル優勝。

主な競輪実績=史上最速S級特別昇級(デビューから56日)、史上最速GI初優勝(2011年6月高松宮記念杯)、寛仁親王牌(14年7月)のGI・2勝。ルーキーチャンピオンレース(10年4月)、ヤンググランプリ(10年12月)、西王座戦(12年2月)、サマーナイトフェスティバル(14年8月)優勝。

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