【深谷知広の競rin世界挑戦】マイアミ合宿で恒例の“恐怖のトレーニング”

2018年12月26日 15時45分

地獄のマイアミ合宿の最後にロシアチームと一緒に記念撮影

 みなさんこんにちは! マイアミ合宿を終えて筋肉痛から徐々に回復中の自転車競技日本代表、競輪選手の深谷知広です。

 キツかった、今年2回目のマイアミ合宿…。自転車競技を始めて約14年、競輪選手として約10年がたちましたが、間違いなく今年が一番充実したトレーニングを行えました。

 今年の前半は1kmタイムトライアルを中心にワールドカップ、世界選手権などに参加して、とにかく国際大会の雰囲気になじむことを課題にしてきました。その中で感じた周りとの圧倒的な力と経験の差を埋めるべく、日本の競輪を休みトレーニングに集中して取り組んできました。

 そしてオリンピックポイントがかかってくる10月からのシーズンに突入し、スプリントとチームスプリントに挑戦してきました。3月の世界選手権後から何度か国際大会や国内大会でスプリント、ケイリンに出場し、スプリントで少し結果が出始めていました。

 ですので、W杯ではスプリントをメインにここまで3戦を戦い、第2戦では6位に食い込むことができました。が、他の2戦では失敗が続いてしまいました…。

 今までは完全に格上の相手との1対1の勝負にプレッシャーも少なく、純粋に挑めていました。しかし、戦える手応えを感じたことで悪い意味での勝ちを意識し始めてしまったことが、レースに影響してしまったのだと思います。

 さらにオフシーズン中の大会では、ある程度強度の高い練習をこなしながら調整して挑んでいました。でも、しっかりと疲れを抜いて調整を行って挑んだW杯でうまく対応できなかったことが反省点です。

 その他にも多くの反省や改善点がありますが専門的でここでは書けません(笑い)。

 そしてその悔しさを持って挑んだ3週間のマイアミ合宿では、基礎体力アップ、パワーアップを図り、また、いつもと違う環境でトレーニングを行うことに適応するための意味合いを持った練習を行いました。

 マイアミ合宿名物である、参加選手皆が恐れているのが「2時間ロード」と「750ダッシュ」の2つです…。2時間ロードでは、最初の1時間は時速30kmペースでウオーミングアップとして集団で走ります。残りの1時間はアタック合戦となり、全員で1時間全力で走り続けます…。これはいつもは行わないトレーニングなので耐性がなく、脚のすべての筋肉がつることもよくあるので出発前は恐怖におびえています…。このメニューは週に2回訪れます。

 そしてもう一つの750ダッシュも週に2回やってきます。これは60×10の超大ギアで、止まった状態からスタートします。このトレーニングは最近競輪選手の間でもはやってます。同じようなことをやっているのをたまに見かけますが、全く内容が違いますし、もともとのトレーニング強度が違います。

 また1本ごとにSRMというペダリングの出力を測る機械で測定し、ブノワが映像と一緒にチェックします。そこで彼のノウハウが生かされ、フィードバックされて2本目に…。それを4本行います! もちろんしませんが出力を測られているので、サボったら一発でバレます(笑い)。この、週に4回訪れる恐怖の中にいつも以上のトレーニングも入ってくるので体はボロボロです。

 休みは木曜日の午前と土曜日の午後から日曜日です。なぜか私は木曜の朝は外が明るく感じます(笑い)。そして週末はそれぞれ自由に行動します。競輪選手として日本の競輪を走り続けているとなかなか感じない“週末”を感じられることはすごく新鮮な気持ちになります。

 今年はこんな感じでとても充実した時間を送れました。ただ、来年も競輪の出走回数は少なくなってしまいます。競輪選手としての職務を全うできていないことは申し訳ない思いもありますが、東京五輪までは全力で自転車競技を頑張ろうと思っています。

 そこで日本チームとして結果を出し、我々が競輪を休んでいた分を一気に取り返すくらいの波をつくって競輪に持って帰ってきます!

 競輪とKEIRINは違うという声があります。確かに違います。しかしこれまでの競輪を魅せるのもKEIRINだと思いますし、KEIRINを魅せるのも競輪だと思います! 双方の素晴らしさを伸ばし合えるように、我々は模索し、取り組んでいますのでこれからも応援してください。

 年末に向けて、ますます寒さも厳しくなりますが、どうぞ良いお年をお迎えください。

おしまい。

☆ふかや・ともひろ=1990年1月3日生まれ、愛知県出身。169・8センチ、79キロ。桜丘高卒業。競輪のトップ選手で自転車競技の日本代表。

主な自転車競技歴=オーストラリアユースオリンピックフェスティバルのスプリント、チームスプリント優勝。第62回国民体育大会スプリント優勝。第15回アジアジュニア選手権大会スプリント、ケイリン、チームスプリント優勝。今年2月アジア選手権大会1Kmタイムトライアル優勝。

主な競輪実績=史上最速S級特別昇級(デビューから56日)、史上最速GI初優勝(2011年6月高松宮記念杯)、寛仁親王牌(14年7月)のGI・2勝。ルーキーチャンピオンレース(10年4月)、ヤンググランプリ(10年12月)、西王座戦(12年2月)、サマーナイトフェスティバル(14年8月)優勝。

 SNSで情報を随時発信中(ツイッター@tmhrfky)