全日本選抜競輪 平原 涙の復活V

2013年02月12日 17時15分

 平原康多が復活ののろしを上げるGⅠ制覇――。愛媛県松山市の松山競輪場で8日から開催されていた「第28回全日本選抜競輪」(GⅠ)は11日、最終日を迎え、11Rで決勝が行われた。優勝賞金2690万円(副賞含む)を獲得したのは平原。僚友・武田豊樹後位からシビアな中割りで優勝をもぎ取った。2010年6月の高松宮記念杯以来、通算4度目のGⅠ制覇で年末のグランプリ出場も決めた。

 

 3年ぶりの戴冠に涙を浮かべた。「苦しい時期が長かったので…」。この3年はケガとの闘いだった。最近では昨年9月、GⅠオールスターで落車し右鎖骨を骨折。11月の取手記念で復帰したものの「思うように体が動かず、情けなかった」と、かつてはSS班の称号を持っていた平原は満足な成績を残せず苦しんでいた。「周りの選手が活躍する中、情けない気持ちでいっぱいだった」

 

 しかし「諦めないで頑張ってきた」という平原の姿を勝利の女神はちゃんと見つめていた。今年に入り、初戦の地元の大宮記念を制覇。今回は勢いを取り戻しつつある中でのGⅠ参戦だった。

 

 決勝は「強いレースをしていた武田さんが前のほうが武田さんにもチャンスがあるし、相手にとっても脅威」になることから番手戦を選択。それでも「あんなに頑張ってくれるとは思わなかった。優勝できたのはすべて武田さんのおかげ」。驚きと同時に感謝も表した。

 

 最終4角では「(武田さんには)申し訳なかったが勝ちに徹して」と内突き中割りで強襲。久々のタイトル奪取となった。「本当にうれしいのひと言。ファンの皆さんに恩返しができたこともよかった」と頬が自然と緩んだ。

 

 これでいち早くグランプリへの出場権もゲットしたが「まだ先は長いし、もっとGⅠで活躍したい。まずは一戦一戦全力でやるだけです」。逆境を乗り越え一段とたくましさを増した平原だけに、さらなる躍進は間違いなさそうだ。