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【有馬記念】レイデオロ藤沢和調教師を直撃「パワフルな馬。馬自身の中でリズムができている」


藤沢和調教師の前を泰然自若として闊歩するレイデオロ

 いよいよ今週末に迫った暮れの大一番「第63回有馬記念」(日曜=23日、中山芝内2500メートル)に、ファン投票1位で選出された昨年のダービー馬レイデオロ(牡4・藤沢和雄厩舎)が満を持して出撃する。鞍上は今年、JRA開催のGIで新記録8勝(JBCスプリント含む)のクリストフ・ルメール(39)。朝日杯FSでは断然人気のグランアレグリアが3着に敗れた藤沢和&ルメールだが、このスーパーコンビがこのまま黙っているわけはない。大トリのグランプリを手中にするのか――。直近の陣営に迫った。 

 今年後半戦は牝馬3冠のアーモンドアイがジャパンカップを快勝するなど、GIの舞台で3歳馬の活躍(※1)がひと際注目を集めたが、こうした時流に待ったをかけられるのはこの馬しかいないだろう。

 レイデオロ――。これまで数々のビッグタイトルを手中にしてきた藤沢和雄調教師(67)に昨年、悲願のダービー制覇をもたらした孝行息子だ。

 もっとも、今年の初めはGII京都記念(3着)、GIドバイシーマクラシック(4着)で苦汁もなめた。ところが、夏を挟んでリスタートした今秋は、GIIオールカマー→GI天皇賞・秋と危なげなく連勝。立ち直ったどころか確実な進化を遂げてグランプリ制覇に名乗りを上げた。アーモンドアイも不在。古馬の意地にかけても負けられまい。

「来年も(現役で)いく馬。無理をさせていないし、ゆったりしたローテには慣れている。前走はオールカマーから短いスパンでの競馬で気負っていたけど、今回はそれが全然ないんだ。中山がどうかって?(ルメールは)素人じゃないんだから大丈夫(笑い)。(適性を)言われている割に上手。(4戦して)負けたのは皐月賞(5着)だけじゃないか」

 藤沢和調教師の歯切れはいい。来年の現役続行が早くから決まっていたこと、さらには間隔を空けたほうがいいパフォーマンスをするレイデオロの特徴を踏まえ、前年2着のジャパンCをパスした臨戦過程を歓迎した。

「天皇賞(秋)、JC、有馬記念と秋にGI・3戦。考えてみると非常にこたえるローテなんだよ。特に4歳では…。(ゼンノ)ロブロイ(4歳時の2004年に前述GIを3連勝)は当時、その年で引退する予定だったんだ。結果的に3つ勝って翌年も(現役続行)ってなった。レイデオロは来年も走るからJCをやめた。手抜きをしているわけじゃないけど、今はまだ無理はできない。(秋にGIを)2ついくのもはっきり言って大変。有馬記念までコンディションを維持するのは過酷で難しいことなんだ。割と人気のない馬が(有馬記念で上位に)来るのはそういうこと」

 02年から有馬記念を3連覇(※注2)した同師だからこそ知る難しさであり、勝ち方でもある。主戦のルメールは同馬を“ファンタスティック(素晴らしい、感動的な)”と表現したが、師にとってレイデオロの魅力はどこにあるのだろう。

「ひと言で言い表すのは難しいけど、パワフルな馬だよな。(短期放牧を挟む調整が主流の)今と違って(シンボリ)クリスエスやロブロイの時は在厩(調整)でストレスがかからなかった。レイデオロは牧場(ノーザンファーム天栄)と行き来しながらでダービーも天皇賞も勝った。大変な部分もあるんだけど、馬自身の中でリズムができている。たいしたものだ」

 厩舎の大仲(控室)にある在厩馬の馬名が羅列されたホワイトボードを見ると、馬体重は494キロ(11日の計量=前走比12キロ増)。先週初めにかけて急激に数字が増えたらしくスタッフは「よほど体調がいいんでしょう」とつぶやいた。
 平成最後の有馬記念は障害王オジュウチョウサンの参戦もあり、例年以上に世間の目が集まる。

「シンボリクリスエスは母父としてもいい子を出すんだ。それもあってオジュウチョウサンは障害馬として良かったんだろう。チャンピオンズCの1、3着(ルヴァンスレーヴ、サンライズソア)も(父は)クリスエス。レイデオロだって(母の父が)そうだ。みんな私の馬ですよ」

 もはや名伯楽を超越して競馬界の“ビッグダディ”へ――。レイデオロの走りが、そのことを23日に証明する。

※注1=アーモンドアイがJCを制し、ステルヴィオ(マイルCS)、ルヴァンスレーヴ(チャンピオンズC)と3歳馬が古馬相手にGIを制覇

※注2=02、03年をシンボリクリスエス、04年をゼンノロブロイで優勝

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