高知競輪ミッドナイト(FⅡ)が14日に開幕した。今期好調な高尾貴美歌(22=長崎)は一次予選2Rで山原さくら(29=高知)をマークし2着発進となった。

 直近の高尾の決まり手は「逃2捲5差2マ1」。位置取りの上手な〝2、3着選手〟というイメージが強かったが、それが一変。2月の和歌山、小倉ではまくり連発で予選をいずれも連勝。ガールズでこの数字を残せるのは優秀な〝自力選手〟の証しだ。

 どんな心境の変化があったのか聞いてみると、意外な答えが返ってきた。

「自分でもわからないんです。こんなはずじゃなかったのに…(苦笑)」

 どうやら意図的に自力の決まり手を増やしたわけではないらしい。それどころか「本当は今日(初日)みたいに好位を狙って、そこから直線勝負をするレースをやりたいんです。若手としてはどうかと思うんですが(苦笑)」と本音を漏らした。

「逃げの決まり手が付いたのも後ろがもつれたからですし、まくりも本当にたまたま…。しかも最近はオッズが(自分から売れていて)すごいことになっていて、プレッシャーもヤバイ。もう、本当に必死なんです!!」

 そうは言うものの、それでも結果が出ているのは間違いなく脚力が上がったから。前検日の13日に22歳になった高尾は「今回は誕生日シリーズなのでいい結果を出したいです」とほほ笑んだ。

 今の高尾なら、22歳最初の開催で念願の初優勝を達成する可能性も十分。2日目以降も好調なタテ脚を繰り出してファンの車券に貢献する。