静岡競輪場で「ガールズグランプリ2021」(GGP)が12月28日に開催される。今年のガールズケイリンの総決算の注目は、GGP4連覇がかかる児玉碧衣(26=福岡)で間違いないだろう。15日の防府競輪モーニング開催の初日7Rで通算400勝を決めたが、まさに通過点でしかない…。

 GGPには児玉と同じく同じく藤田剣次(44=福岡)に師事する姉弟子の小林優香(27=福岡)と妹弟子の尾方真生(22=福岡)も出場する。児玉は「真生は一緒に走りたくないくらい強い。姉弟子として負けられない部分もあるし」と、妹弟子と同じレースの際は〝プレッシャー〟があることを吐露しつつ「ただ、今回は優香さんがいる。優香さんがいてくれる時はチャレンジャーとして走れるし、姉弟子としての部分は全部、優香さんに任せます(笑い)」。

 そんな強いガールズ選手に囲まれる久留米の環境に「強い先輩、後輩、師匠…周りに恵まれてますね」と自然に感謝の言葉がこぼれてくる。

「男子選手との練習では得られないものもあるし、女子同士でここまで(強い選手がいる環境で練習を)やれる場所は他にないと思う。それに、私はセッティングとかも任せっきりで、与えられたセッティングでやるだけなので、(練習やレースだけに)集中できてますし。本当に久留米でよかった!」

 2015年7月にデビューし、スター街道を駆け上がってきた。「7年目に入った今、振り返ってみると、すごく充実したケイリン人生だったなと思います。優香さんと話す機会が多くなったタイミングや、強い後輩が入ってくる運命もありましたし」。自身の才能や努力はもちろん、〝巡り合わせ〟が児玉を頂点へと押し上げたのだろう。

 現在もガールズの連勝記録を更新中(15日時点で32連勝)だが「函館で負けて学んだこともありましたから」。7月の函館「ガールズケイリンフェスティバル」で決勝進出を逃しただけでなく、シリーズで1勝もできなかった悔しさが今の快進撃につながっているようだ。

 GGPへは「久留米から3人出るし、負けたくないし、(小林、尾方には)他の人には負けてほしくないという気持ちがあります。もし、女子にもラインがあったら組めるから楽しくいけるんですけど、個の戦いでもワンツースリーができたらいいですね。もちろん、私がワンで!」。

 本人はガールズの記録を総なめにするのが目標のようで「400勝や4連覇もですし、その他の記録も更新していって、あとから破られないような記録をつくっていきたい。そういう意味ではサマーナイト(ガールズケイリンフェスティバル)もまだ優勝してないですからね」。数年後には、今回のGGPですら偉大な記録の通過点として語られているかもしれない。