岸和田市営の小倉ミッドナイト競輪(FⅡ)は最終日の18日、8Rでガールズ、最終9RではA級1、2班戦の決勝が行われる。ガールズは〝絶対女王〟児玉碧衣(25=福岡)、男子は近畿作戦で〝地元〟の佐川翔吾(36=大阪)がともにパーフェクトVを飾ることができるかに注目が集まるが、ガールズでは坂口楓華(23=京都)がとても気になる存在だ。

 児玉とともに連勝で勝ち上がった。2日目(17日)1Rの予選2、3番手で周回を重ねた坂口は、鐘4角発進の佐伯智恵(22=愛媛)の後位に追い上げてひと息ついてのバックまくり。「思ったより前が取れたので、みんなの動きを見てから」と、冷静に戦況を見極めて勝利を手にした。

 今回から攻め幅を広げるため、ギアを3・77に変更。それに伴ってセッティングもいじっているが、初日(16日)のレース後には「楽に回せた」と話すように違和感はない。ただ、3週連続してのレースで「体が重たかった。ちょっと疲れている。自分では気づかなかったんだけど…」とこぼすが、タイトスケジュールは今シリーズまで。23歳の若さでもうひと踏ん張りだ。

 モチベーションは自然と上がる。最終日(18日)は待ちに待った〝絶対女王〟児玉との直接対決だ。前回対戦の3月松阪「ガールズケイリンコレクション」で坂口は児玉のまくりに飛びつき、ゴール前では4分の3車輪差まで迫っての準優勝。初のビッグレースとは思えない見事な立ち回りに名前をアピールしただけでなく、坂口自身も今後の伸びシロを実感していた。そして、今回。「強い選手と走れるのは意識します。チャンスがないことはないと思うので頑張りたい」。挑戦者らしく攻めの走りに徹し、女王の背中を前回より鮮明に捉えるつもりだ。そうなれば、今期5Vのご褒美も待っている。