前橋競輪S級シリーズは9日が最終日。ガールズ決勝は好メンバーによって争われるが、中でも太田りゆ(26=埼玉)のスピードは別格だ。

 2日目の予選2は最終ホーム6番手という苦しい展開だったが、次元の違うスピードで一気にまくり上げると奥井迪(39=東京)の先行をあっさりとのみ込んだ。これには奥井も「1人ヤバい人がいた。(まくってくる)音が違った(苦笑)」と完敗を認めた。

「確かにピンチ(の展開)でしたけど、でも、意外と落ち着いてました。頭の切り替えもできていたし、焦らず踏めた」と冷静にレースを分析した太田は「踏んだ距離が短かったのもあるけど、初日より良かったかな」と決勝に向けて好感触をつかんだ様子。「競技ではあまり緊張しないけど、競輪は毎回緊張してしまう。まずは自分の力を出し切れるように」

 好メンバーがそろった決勝の中でも、スピードは一枚も二枚も上。プレッシャーに負けず本来の力を発揮できれば、結果は付いてくるはずだ。