1日に開幕する宇都宮競輪S級シリーズ(FⅠ)は6、7Rにガールズケイリンも組み込まれている。7Rに登場する女王・児玉碧衣(25=福岡)は今年、新たな目標を設定したようだ――。

 昨年末に前人未到のガールズグランプリ3連覇を達成した最強女王だが、今年初戦の松山決勝ではまくりを山原さくら(28=高知)にかわされて2着だった。この敗戦が大きな転機になったようだ。

「松山の時は正直、(今後の)目標が明確じゃなかった。ただ決勝で負けて『逃げ切れる選手』になりたいなって思ったんです。今までのグランプリって(勝者の決まり手が)まくりか差しじゃないですか。そこで逃げ切れたらカッコいいなって。4連覇は逃げ切りで、そこを目指そうかなと。(普段のレースでは)なるべく逃げて勝ちたいけど、でも結果も出さないといけない。だってまずは賞金を積み重ねてグランプリに出場しないとですからね。逃げと勝ち、そこをバランスよくやっていければと思います」と今年のテーマと壮大な夢を明かした。

 宇都宮バンクは「デビューした直後の冬に来て(16年1月)以来」5年ぶりの参戦。「500バンク自体が経験も少ないし久々なので。3日間しっかり力を出し切れるように頑張ります」。進化を続ける女王が、先行基本の積極策で他を圧倒する。