「最強」加瀬に挑む「先行」小林

2012年06月29日 12時00分

【ガールズケイリン攻略法(2)】

 平塚競輪場で7月1日、幕を開ける「ガールズケイリン」。最大の注目選手は世界に挑戦する加瀬加奈子。その加瀬を目標にして〝先行一本〟で迫るのが最年少19歳の小林莉子だ。卒業記念レースの決勝でも熱いバトルを繰り広げた2人に注目しよう。

<加瀬加奈子>5月14日、前橋競輪場で開催された全日本プロ自転車選手権にオープン参加し、加瀬は1㎞タイムトライアルで1分10秒053の驚異的な日本新記録を樹立した(従来の記録は1分14秒30=橋本聖子、1988年)。トライアスロン出身で中距離中心だが、短距離での成長も著しい。

 在校成績は海外遠征の影響もあり2位にとどまったが、卒業記念レースはパーフェクトV。すでにガールズケイリンの第一人者としての自覚があり「世界に日本のガールズケイリンは盛り上がっている、と思ってもらえるように」と話す。出場権を獲得できなかったロンドン五輪の悔しさをバネに、4年後のリオデジャネイロ五輪出場を目指している。

 打倒・加瀬に燃える他の選手を〝男道〟ではね返す。小さく、まくりで1着を取ることは忌避する。それが加瀬だ。圧倒的な強さで完膚なきまでに敵を打ち倒し、賞金を総ナメにする。

<小林莉子>誰もが加瀬には勝ちたい。しかし「先行で加瀬さんに勝つ」と公言しているのは現時点では小林1人だ。卒業記念では予選道中から男子顔負けの積極的な走りで勝ち上がり、準決をクリアした直後は「加瀬さんにも上がってきてもらわないと困る」と、加瀬との対戦を熱望。決勝は力でネジ伏せられ完敗の形だが「いつかは逆転できるように」と悔しさをかみ殺して前を向いた。

 現在は立川競輪場の近くで一人暮らしをしながら自転車漬けの日々を送る。在校時から朝練習を一日も休まなかった練習の虫。妥協のないすさまじい量をこなしているのは想像に難くない。

 32歳の加瀬がアスリートとして完成の域に入っているのに対し、小林はまだ19歳。自転車を始めてまだ2年というキャリアの浅さを考えても、伸びシロは断然こちらが大きい。在校時は歯が立たなかった加瀬との差はどこまで縮まっているのか。再戦が今から待ち遠しい。