2019年短期登録選手制度で来日した女子選手の会見が8日、都内で行われ、昨シーズンのワールドカップ・ケイリンで2度優勝したロリーヌ・ファンリーセン(31=オランダ)ら4選手が登場した。いずれも世界の舞台で活躍するトップアスリートで、4、5月の2か月間、全国各地の開催に出場する。

「日本で得たものを生かせて強くなれたと思う」とレベルアップを実感しているファンリーセン。昨年はヨーロッパの日程を優先して調整したこともあり、日本では優勝なしに終わったが「今年の方が絶対に強い姿を見せられると思う」と自信をうかがわせた。

 昨年も来日したナターシャ・ハンセン(29=ニュージーランド)はケガの影響もあり国際大会こそ振るわなかったが、日本では5場所15走で〈12、3、0、0〉の優勝3回と勝ちまくった。「ケガはもう大丈夫。昨年よりいい成績を残したい」と語った。

 伸びシロではまだ19歳(今月27日で20歳)のマチルド・グロ(フランス)が一番だ。初参戦の昨年は初戦こそ決勝進出を逸したが、その後は2度優勝するなど日本のケイリンにアジャストした。「スピードが速いからといって(日本では)勝てるものではなく、7人いるので賢く走る必要がある。ロングスプリントの練習になるので、昨年よりは先行を多く試してみたい」。今年は1着量産の予感が漂う。

 初参戦となるマダリン・ゴドビー(26=米国)は「レースはもちろん、文化など日本のことを学べるのが楽しみ」と、日本での生活を心待ちにしていた様子。「ケイリンに関しては先行という言葉しか知らないが、レースでは最後のスピードが持ち味」と話した。

 また、4人が揃って「一緒に走りたい」と口にしたのが日本代表として競技でも活躍する小林優香(25)、太田りゆ(24)の2人だ。

 ファンリーセンとグロは28日に伊東競輪場で行われる単発レース(ガールズケイリンインターナショナル)で2人と激突する。ファンリーセンが「日本チームは女性だけでなく男性もレベルアップしている。いい選手が多い」と話せば、グロも「日本の2人はチャンスをつかむのがうまい印象。後ろに付いても抜くのが難しい」と、国際舞台でしのぎを削る好敵手を高く評価した。