【ボートレースアカデミー】「ケブラーズボン」と「大時計」

2018年03月28日 11時05分

【舟券的中への近道 ボートレースアカデミー】

<ケブラーズボン>選手のレース装束といえば、カッパ上下にカポック(救命胴衣)、ヘルメット、手袋、シューズという絵柄が思い浮かぶことでしょう。でも、選手はもれなく、カッパの下にケブラーズボンという特殊なズボンをはいてレースに臨むのです。

 ケブラーズボンの“ケブラー(登録商標)”とは、アメリカの大手化学製品メーカー・デュポン社が1965年に開発した高強度、耐熱に優れた繊維で、同じ重さの鋼鉄の5倍の強度を持つスーパー繊維なのです。その強さから軍用のヘルメットや防弾チョッキ、自動車産業、船舶、飛行機、宇宙産業まで幅広く使用されていますが、耐切創性にも優れているため、プロペラから身を守る必要のあるボートレースにも採用され、今や必需品になりました。

 どのくらい“必需”なのかといえば、実はケブラーズボンだけでなく、シューズやソックス、手袋やリストバンドにもケブラー繊維は使われています。つまり選手は「ケブラー繊維で武装してレースをする」と言っても過言ではありません。

 ただし、特殊素材だけあって値は張り、シューズで3万円から、ズボンも2万円以上。ズボンの使用期間は9か月が限度。期限前には選手の自宅に自動的に新品が送付されるシステムになっています。安全確保にはお金がかかるんですね。

<大時計>ボートレースの醍醐味の一つである“スタートの攻防”を支えているのが大時計。そう、スタートラインのスタンド側水面寄りに鎮座している、黒くて大きな時計です。これがないとレースが始まらない。大時計の正式名称は「発走信号用時計」。規格は直径3メートル以上と決まっていて、スタート手前40メートルラインの中央を向いており、商業用電源で作動しますが、非常用の予備電源(バッテリー)を備えています。

 では、大時計はどんな仕様で、どんな動作をするのか――。文字盤には一般的な時計と同じ12の目盛りがついており、1分で1周する白い1分針と12秒で1周する黄色い12秒針の2種類の針があります。静止時には1分針が12時の位置で、12秒針は9時の位置で待機します。文字盤の上に2個のランプ(時間表示装置)があり、ピット離れと同時にランプが点灯。1分前にランプが消え、同時に白い1分針が動き始めます。1分針は5秒で1目盛り進み、45秒経過する(=12秒針に重なる)とお役御免となり、1秒に1目盛り進む黄色い12秒針にバトンタッチ。12秒針が15秒進んだところが12時の位置、つまりスタートタイミング0・00というわけ。なお、潮の干満があるレース場では昇降装置で大時計の高さを変えるため、大時計が海水に漬かることはありません。