【ボートレース平和島・開設63周年記念GI「トーキョー・ベイ・カップ」(18日開幕)展望】2018年のGⅠロード開幕戦・ボートレース平和島のGⅠ「開設63周年記念 トーキョー・ベイ・カップ」が18日、開幕する。“王者”松井繁や白井英治、井口佳典らを筆頭に、昨年末のグランプリ戦士が7人も登場する豪華メンバー激突の6日間だ。もちろんそのGP戦士の面々が、今大会の主役を務めるのは間違いない。

 昨年末、グランプリを制し「MVP」にも輝いた桐生順平の航跡をひもとけば、年頭のGI戸田60周年記念のVから始まっていたように、1年間の“予選”を勝ち上がるには、いかに開幕ダッシュが重要かが分かる――。というわけで、今年はこの平和島63周年で勢いに乗ろうと、誰もが目の色を変えてくるはずで、2018年のボート界を占う意味でも、重要な一戦となるに違いない。

 今大会には時代を代表してきた超ベテランから新進のニュースターまで豪華絢爛な顔ぶれが揃ったが、本紙は今大会、白井英治がV戦線をリードするとみている。というのも昨年“肉体改造”に成功。これまでは体重54~55キロで走っていたのが、他の強豪と同等の51キロ前後で走れるようになっており、これが大きな武器となっている。

 さらに、とにかく水面実績が抜群だ。当地での通算勝率は全選手中、唯一の8点オーバー。田中信一郎の7・98=2位、池田浩二の7・97=3位を抑えて、堂々のトップで地元のエースと呼ばれる浜野谷憲吾の7・67をはるかに凌駕する8・37を残しているように、まさに“水が合う”プールなのだ。念願の2つ目のSGタイトル、悲願のGP制覇に向けての、2018年開幕ダッシュにうってつけの舞台となった。

 白井の強力なライバルとなるのは井口佳典と池田ではないか。両者とも当地でSGを制しているように、白井に勝るとも劣らぬ平和島巧者。その攻撃力&破壊力の高さは周知の通りで、“攻め”が功を奏す当地向きのタイプなのだ。池田は昨年、やや消化不良に終わっただけに、今年にかける思いも強いはずだ。

 さらには松井繁、田中の大阪コンビをはじめ今垣光太郎、山崎智也、岡崎恭裕、篠崎元志、茅原悠紀ら実績組も好勝負必至だ。また近年、やや劣勢感のあった地元東京支部勢も別項の通り、浜野谷憲吾、石渡鉄兵を筆頭に逆襲への思いは強く、軽視は禁物だろう。もちろん、これ以外も侮れない選手ばかりだ。