【舟券的中への近道 ボートレースアカデミー】

<級別>今月1日から、また新たな(2018年後期適用分)級別決定の審査期間がスタートしたが、選手は登録されているすべての者がA1、A2、B1、B2の4つの級別にクラス分けされている。

 それぞれの級別は各年の前期(1月1日~6月30日適用=審査期間・前年5月1日~10月31日)、後期(7月1日~12月31日適用=同・前年11月1日~当年4月30日)と、半年ごとに使用される。

 各級の振り分けは別表の条件によりランク分けされる。表中に「定率」とあるが、各級の人数は全選手数の割合で決められる。仮に選手数が1500人ちょうどならA1級は300人…となる。

 また毎期、期末が近づくと“新期の級別ボーダー”などとスポーツ紙や専門紙で「新期A1ボーダーは6・××」と話題になるが厳密には「勝率」のみではなく2連対率、3連対率に事故率や出走回数といったすべての条件をクリアしなければならない。

 例えば勝率では8・00をマークしていたとしても、2、3連対率が基準に足りなかったり、出走回数が90回に満たない場合、また事故率が0・70を切らなければA1級にはなれない。級別決定の違いで一番大きな差がつくのは“あっせん”だ。

 別項にもある「グレードレース」とも関連するが、SGやGIには「A1級」が絶対条件となるレースが多い。毎月のあっせん日数も各級別で明確な差がつく。A1・A2なら1か月に15日、B1は10日、B2は6日(いずれもその前後を目安)と、やはり“優勝劣敗”の構造となっている。

<グレード>競走全体の位置づけを体系づけるための“格付け”で、1988年から導入されている。現在のグレードは上からSG(エスジー=スペシャル・グレード)、GI、GⅡ、GⅢそして一般競走と5段階に分けられており、上位の格のレースほど、高額賞金となっており、その出場資格も高位レースほど厳しい条件が設けられている。

 最上位のSGという1つのくくりの中でも、優勝賞金1億円という「グランプリ=GP」(12月)を頂点に、歴史が古く、権威ある「クラシック」(3月)、「オールスター」(5月)、「メモリアル」(8月)、「ダービー」(10月)の5つを「グランデ5」(GP以外は優勝賞金3500万円)と呼ぶほか、「グラチャン」(6月)、「オーシャン」(7月)、「チャレンジカップ」(11月)という比較的、新しいタイトル(優勝賞金2700万円)もあり、さらにGPシリーズ戦(GPと同時開催=同1600万円)もある。

 またGI(ジーワン)の中でも「クイーンズクライマックス」「レディースチャンピオン」の女子2タイトルを筆頭に、古豪(45歳以上)限定の「マスターズチャンピオン」、若手(30歳未満)オンリーの「ヤングダービー」という、それぞれのカテゴリーに分かれた「プレミアムGI」もあれば、周年記念(各場年1回)やダイヤモンドカップ(施設改善記念=開催条件あり)、さらには住之江限定の高松宮記念(年1回)に、全国6地区の地区選手権と多種多彩だ。