【カウントダウンコラム「一発逆転!ここが最後の正念場」(2)】SG直前の恒例連載チャレンジカップ編「一発逆転!! ここが最後の正念場」の第2回は三浦永理(34=静岡)だ。

 初代「クイーンズクライマックス」ウイナーが2年ぶりの“大一番”出場を目指して、ボーダー下(女子13位)から、一発逆転での出場に向け、最後の猛チャージをかける――。

 一昨年暮れの福岡クイーンズC優勝戦でまさかのF。その影響で大きくリズムを崩した昨年はレディースチャレンジカップ出場もかなわず、2017年前期はA2級に降格。「何となく気持ちが空回りして、調整に迷いがあったのも事実」と苦悩の時期を振り返る。

 しかし地力の高さは女子艇界でバリバリのトップレベル。昨秋からは徐々に調子を取り戻してきた。その一番の要因は吉島祥之との結婚だ。「成績が良くないのはよっくん(吉島)のせいみたいに言われるのが嫌だったので、頑張れました」と復調の一因を挙げた。

 近況も9月の多摩川オールレディースで優勝するなど「最近のリズムはいい。エンジン抽選もいいけど、それをしっかり仕上げられているのが結果につながっています」と手応えを感じている。

 舞台となる下関では通算勝率6・33、5優出3Vで、当地で行われた14年レディースチャレンジでも優出6着と「相性はいい。水面が広くて(地元の)浜名湖に似ていますからね。コーナーも思い切って握っていける」と水面適性は高い。

 さらにLCも前述の下関に続き、15年芦屋でも準Vと得意にしている。「準優制はあまり得意ではないので、どちらかというと予選上位6人が優出する得点率制のほうが好き」と勝ち上がりシステムも味方につける。

 年末の最終決戦クイーンズCの舞台は大村。初代チャンピオンの座に就いたメモリアル水面だ。「もちろん意識はしていたし、今年はぜひとも出たい。今節は最後の勝負駆けになるので、一走一走しっかり仕上げて、レースに集中していきます!」と意気込んでいる。

 ちまたでは「三浦永理のいないクイーンズクライマックスは寂しい」と思っているファンが多いのも事実。そんな声を裏切らないためにも、まずは今大会で完全燃焼する。

☆みうら・えり=1983年2月2日生まれ。静岡支部の91期生。2002年11月浜名湖タイトル戦でデビュー。翌年3月多摩川男女W優勝戦で初勝利。04年4月浜名湖女子リーグ戦で初優出し、07年11月宮島女子リーグ戦で初優勝。これまで優勝は33回(GIは1V)。同期に川上剛、久田敏之、長嶋万記、山口剛、松下一也らがいる。身長157センチ。血液型=B。