【ボートレーサーのイチ押し!】秋山直之の宝は「金井秀夫さん」

2017年09月13日 11時31分

金井夫妻と一緒に笑顔の秋山(左)

【ボートレーサーのイチ押し!】ボートレーサーの宝物や思い出の品などを紹介する好評企画。今回はボート界屈指のスピードターンを誇る秋山直之(38=群馬)が登場だ。これまで数々の逸品、場所などを写真で紹介してきたが、超個性派レーサーらしく連載初の「人物」をイチ押しに挙げた。

「自分の人生としての宝物だったら家族、両親、家、車…と幾つも思い浮かびますが、ボートレーサーとしての宝物といえば、それは『金井秀夫さん』です。宝物ではなく“宝人”ですね」

 そう言って提供してくれた1枚の写真。2010年12月に65歳で引退した元GⅠレーサー・金井秀夫さん(72)が、その妻・キクエさんと一緒に笑顔で写っている。今年8月の地元桐生のお盆レースで優勝した翌日に撮影したものだ。

 まだ持ちペラ制だったペラグループ全盛時代、あえて一匹狼を貫いていた秋山に歩み寄ったのが金井さんだった。

「大先輩の金井さんの方から声をかけていただき、そこからずっとお世話になっています。とても気楽に話しかけられる風貌ではなかったので初めは話をするのも恐る恐るでしたが、常に優しく親切に教えてくださいました。レース、人生、哲学…。おかげで地元の記念も勝つことができました。今も仕事で悩んでいる時に『ここに金井さんがいてくれれば…』『金井さんに相談したい…』と思う時が多々あります」

 引退後も常に秋山のレースをチェック。いいレースをした時は喜び、悪かった時は「次、頑張れ」と声をかけるという。

「優勝すると、奥さんは同時刻くらいに『おめでとう!』と自宅に連絡を下さります。だから自分は精一杯頑張ろうと思えます」

 覚悟と信念を持って孤高を貫く秋山の宝は「モノ」でなく「人」。ここに人間・秋山の本当の姿がある。

☆あきやま・なおゆき=1979年4月13日生まれ。群馬支部の83期生。本栖研修所の卒業記念レースで優勝。98年11月の桐生でデビュー。2001年4月の平和島で初優勝。デビューから3年3か月後の02年2月の多摩川「関東地区選手権」でGⅠ初V。05年1月の新鋭王座決定戦を制覇。通算54V(GⅠ・5V)。身長169センチ。血液型=B。