【芦屋ボート・プレミアムGIレディースチャンピオン:カウントダウンコラム「ママさんレーサーの挑戦」(5)】

★エンジン=現エンジンは6月7日が初下ろし。今節で6節目となるが、その中でも特にパワーが光るのは17号機、25号機だ。

「17」は初下ろしで地元の羽野直也が優出(2)着と活躍を見せた機で、続いて使用した池田雄一、今村賢二郎もパワーを感じ取った様子。さらに、直前の一般戦で使用した山本英志もスリットから強めで「全部いい」と納得だった。

「25」はヴィーナスSで守屋美穂が藤崎小百合を差してVを飾った好素性機。スリット、出足、伸びと全体に強力。さかのぼっても初下ろしの村松修二、その次の宮崎隆太郎とバランス良く強めの印象だった。こちらは前節は使用されず“守屋仕様”のまま。「17」の歴代使用者に女子がいない点を考えれば、初日から注目できるエンジンは「25」の方かもしれない。

 また「23」は初下ろしでコンビを組んだ海野康志郎が「これがエース機になるのでは」と予言した良機で、行き足から伸びにかけて強めの印象。

 その他は出足関係が良く、前節Vの「37」はオススメ。さらに「16」「61」「62」も素性は良さそうだ。また、初下ろしから強力だった「2」もパワーを秘めており、警戒しておきたい。

★水面特徴0広大な淡水面として知られる芦屋プール。1Mバック側に群生するアシが天然の消波装置の役割を果たしている。またホームスタンドを背に2M側奥が丘となっていて、時折吹き降ろす「追い風」が選手たちを悩ませ、レースの行方を左右する。

 今回参戦する地元女子エースの川野芽唯に芦屋の水面特徴を解説してもらうと、まず「スタートがとにかく難しい。追い風の時は勘よりもSが届くようになってしまい、気を付けていてもFを切ってしまう」と、やはり重要なファクターとなるSがレースのカギを握っているようだ。

 1Mはホームスタンド側から53メートルなのに対し、対岸側が87メートルと広くなっており「うねりもないし、他の場と比べても広い静水面なので比較的握りやすい」とのこと。大きくブン回す全速ターンや、スピードを乗せたまくり差しも利くため、逃げ以外の決まり手も発生しやすくなっている。

 一方、2Mは対岸とスタンドのちょうど真ん中にあり、スタンドが迫るため、1Mとは対照的に狭い印象を受けるようで「追い風が吹くとすごく流れやすくなるし、体感的にも狭く感じる。いつものような感覚では握れない」と一瞬のミスが逆転のシーンをもたらすケースが多いようで、この2Mの攻防からも目が離せない。