【とこなめGⅡモーターボート大賞・最終日(18日)】とこなめの水面に出ると、山田康二(29=佐賀102期)には自信が湧くのだ。レース場に入ってから、山田はさすがに緊張をしていた。しかし、敬礼を終え、乗艇して水面を見ると、過去に2度、この地で優勝した自分の姿を思いだした。緊張はそのとき、集中に変わる。スタートタイミング.14。完璧なスタートを放ったが、地元の“天才”岩瀨はそれを気迫で上回った。岩瀨は闇を切り裂くように、山田の上げた飛沫を裂いて、鋭角差し。山田の“自信”と岩瀨の“気迫”がぶつかり合った1Mだった。まさしく、“次世代白熱選手権”の名の通り、若さの闘いとなった。山田康二は明るい。口跡も爽やかだ。十分スターの資質はある。楽しみだ。負けた岩瀨とこれから、幾度、名勝負を魅せてくれるのかも期待したい。