【ボートレース下関GI・競帝王決定戦:総展望】ボートレース下関GⅠ「開設62周年記念 競帝王決定戦」がいよいよ明日19日、6日間決戦の幕を開ける。2017年の最初のGⅠとして注目されるこの一戦、年初めを気持ちよく滑り出したい選手たちが気合を入れて下関入りする。今大会は下関周年としては異例の1月開催でもあり、どんな流れとなるのか興味津々だが、V戦線の中核をなすのは2016年賞金王・瓜生正義をはじめとするグランプリ戦士たちか。地元山口支部勢が地の利を生かして彼らに挑む。

 ボートレース界も、いよいよ17年GⅠロードの幕開けだ。今月1日から賞金は全てゼロにリセット。それは自身初の2億円レーサーとなった賞金王・瓜生正義とて同じである。新たな気持ちでGⅠ初戦に挑む。

 下関ではあまり実績を残していない点が懸念材料だが、昨年の12月はGⅠ福岡周年(3着)→GⅠからつ周年(1着)→SG住之江GP(1着)と怒とうの勢いで走り抜けた。まさに12月ひと月でそれまでの1〜11月分を上回る賞金を稼ぎ出したのだから爆発力は推して知るべし。V一番手評価は揺るぎない。

 その他、有力どころはGP戦士が占める。松井繁、菊地孝平、坪井康晴、平本真之、井口佳典、篠崎仁志、重成一人と、いずれも攻め手多彩な顔触れが揃う。それぞれ地元の正月戦で“試運転”を終え、GⅠ戦線に戻ってくる。特に松井(住之江=2着)井口(津=1着)篠崎仁(若松=3着)重成(まるがめ=2着)はしっかりと勝負強いところをアピールしており、準備万端で記念ロードをスタートさせる。

 地元山口支部からは白井英治、今村豊、寺田祥、谷村一哉、吉村正明、大峯豊、海野康志郎らが参戦。タイトル流出阻止に挑む。直前の正月レースは、白井が徳山で優勝。シリーズ終盤の5連勝が圧巻だった。正味の足色ではその他の優出メンバーに分が悪かったにも関わらず、優勝戦はすんなり押し切ってV奪取。通算1500勝達成のおまけ付きで美酒に酔った。次のターゲットはもちろん、下関周年初Vである。

 今年GⅠ戦線でブレークを期すのは112期の気鋭・山崎郡だ。昨年10月からつGII・MB大賞で特別戦初優出(5着)を果たすと、その後も各地で好走。めったに大敗しないレース内容は、堅実なテクの証明でもある。記念での立ち回りを身につければ、一気に素質開花の可能性も。