【ボートレースアカデミー】「新ペラ」と「体感」

2016年11月16日 09時14分

舟券的中への近道 ボートレースアカデミー

【新ペラ】文字通り「新しいプロペラ」の意。ペラ(通称)は金属製ではあるが、レース中の接触事故などで破損することが多々ある。ヒビが入った状態でハンマーで叩いて壊れてしまうこともあり、その場合はレース場に予備で設けられている「新ペラ」を使うことになる。

 工場から下ろされたまっさらの新ペラ。もちろん誰の手も入っていないため、調整をイチからやることになる。だが新制度(出力低減エンジン)になってからは「新ペラのままだけどすごく乗りやすい」との声を選手から頻繁に聞く。

 実際、7月の桐生ヴィーナスシリーズで津田裕絵は新ペラ交換後に1回も叩かずに優出。「そのままなのに回り足がいいんです」と本人もビックリだった。

 某A1レーサーは「ペラの裏に刻印されているアルファベットが目印なんです。選手間ではいい文字と悪い文字があるんですよ」とこっそり教えてくれた。

 某レース場の検査員によると「製造された時期によって当たり外れが多少あると思います」といい、時期による良しあしは確かにあるようだが、新ペラ交換の際は選手に選ぶ権利はなく、結局は「運任せ」なのだ。

 どの新ペラに当たるか?で一喜一憂する選手もいるが、SG11Vの山崎智也は「刻印? こちらが選べるわけでもないし、ボクは全く気にしませんよ」とピシャリ。

 さすがはスーパースター、言うことが違う!

【体感】この用語も近年、頻繁にコメント欄に出現するようになった。以前、当欄で紹介した「乗り心地」と非常に似たニュアンスで口にする選手は多く、出足や伸びといった“目に見える足色”ではなく、乗り手にしか分からない微妙な感触を指す。

 だが、一口に「体感」といっても選手によって若干、違うようだ。そこで、具体的にどんな感覚なのか?を一流レーサーたちに聞いてみた。

 先月の福岡ダービーで待望のSG初出場を果たした久田敏之は「しっかりかかって前に押す感覚ですかね。旋回のときのトータルの感触だと思う」と説明。

 SG3Vの原田幸哉は「体感っていうのは自由に舟を操れるかどうか。舟の向きや押しに加えて僕の場合は『音』まで関係してくる。要は総合的なターンの感触のこと。乗り心地とはちょっと違うかな」と語る。

 そして最後に05年グランプリ覇者の辻栄蔵が名解説をしてくれた。

「ボートに乗ったことない人に説明するなら、車を運転していてUターンするとき、2~3回ハンドルを切らなきゃいけない状況で1回でスッとできちゃう感じ?」

 なるほど! これは分かりやすい。3者を総合すると「ターン全般の良しあし」と捉えてよさそうだ。ちなみに原田のように「音」まで体感の要素に入れる選手も多い。そうなると選手本人の言葉でしか判断できないため、今まで以上にコメント欄の「体感」には要注意だ。