【江戸川ボート・GI江戸川大賞(27日開幕):総展望】秋のGIロード・9月シリーズのラストを飾るのはボートレース江戸川の「開設61周年記念・江戸川大賞」だ。27日から6日間、熱戦を展開する。河川を使用した競走水面だけに“日本一の難水面”と言われているが、今大会は、これを苦にしない地元・東京支部勢の活躍が期待されている。

 本紙では9月GⅠロード第1弾の多摩川62周年直前特集で「多摩川周年は福岡支部が強い!」と検証した。結果は周知の通り、篠崎仁志が優勝。岡崎恭裕が準Vと福岡ワンツー決着。データは裏切らないことを実感した。

 そこで今回の江戸川周年は“地元・東京勢が強い!”――とする。

 過去10年限定のデータだが、前年覇者の浜野谷憲吾をはじめ東京支部勢がV4(石渡鉄兵2、熊谷直樹)。浜野谷が5回も優出すれば石渡は4優出。優出者は延べ20人にも上り、全体の3分の1を占めている。

 正直、他場の記念レースになると、いささか劣勢感の否めない東京勢だが「全国屈指の難水面」と言われる江戸川なら、走り慣れている強み、地の利もあり、互角以上に渡り合える、いわば“最後のとりで”となっている。

 最有力候補はもちろん浜野谷&石渡の“2トップ”だ。石渡は別項に譲るとして、浜野谷は当周年記念を11年前にも勝ってV2の好実績。このお盆レースも制しており、まだまだ“東都のエース”健在だ。

 この両者に続くのは三角哲男と後藤翔之の2人。共に10月のSGダービーにもノミネートされている実力派だ。もちろん当地でも過去10節で三角が5優出3Vなら後藤は4優出2Vと難水面も苦にしない“波乗り巧者”。ここでも存分に存在感を発揮してくれるはずだ。また飯山泰、作間章、中野次郎、山田哲也も水面実績は十分。機力次第ではあるが、全8人にVチャンスがありそうだ。

 これら地元勢が崩れるようなら遠征勢にも出番がありそうだ。実績や格からみれば辻栄蔵、原田幸哉、魚谷智之、瓜生正義、坪井康晴、笠原亮、井口佳典、田村隆信の名が挙がろうが、江戸川という特殊性を鑑みれば平尾崇典や黒崎竜也、是沢孝宏らも圏内に浮上してくる。さらに毒島誠も賞金上積みに躍起になっており、好勝負しておかしくない。