【多摩川ボートGⅠウェイキーカップ:“チーム福岡”の強さの秘密】9月1日、ボートレース多摩川の開設62周年記念ウェイキーカップが開幕する。当地周年記念は福岡勢が過去10年で5V、ここ5年に絞れば4Vと驚異の強さをアピール中だ。そこで本紙はその“チーム福岡”の強さの秘密に注目した。

 岡崎恭裕(29=福岡)岡崎はボート界きっての頭脳派レーサーだ。「ボクは理系です」の言葉通り、数字にはめっぽう強く、レース場では常に得点率状況を把握し、得点計算を瞬時にしてしまう。

 そんな岡崎は「福岡支部が多摩川に強い」という不思議な法則にも興味津々。「確かに強いですね。僕も福岡支部が優勝した大会に何回か出ていて、瓜生(正義)さんが優勝したとき(第57回)は優出しているんですよ。多摩川は大好きです」と自身も好印象を抱いている。

 では、これほど強いのはなぜか? じっと考えた岡崎はこう分析した。

「多摩川の水面って僕らの地元の芦屋とかぶるんですよ。多摩川は静水面ですが、芦屋もベタ水面。それに両方とも広くて伸び伸びとレースができる。その辺の共通点があるから福岡勢は強いんじゃないですかね」

 やはり慣れ親しんだ水面と同じ感覚でレースできるのは大きなメリット。ちなみに「平和島と博多(福岡)が似ていますね。昔からペラが合うんです」とも証言しているので今後のご参考に。

 さて、岡崎自身は近況絶好調だ。デビュー当初から頭角を現し、10年の浜名湖オールスターで20代前半にしてSGウイナーとなってから長期にわたって足踏み。しかし、今年は尼崎SGオールスターであと一歩で優勝!というまくり差しで見せ場をつくるなど、SGで2優出。天才復活の雰囲気が漂っている。

「デビューから最も長い間Fを切っていないので今が一番Sに自信がある。それがすべていい方向にいっています。ここまで来たらグランプリを狙いたい。多摩川もそういう気持ちで臨みます!」

 自ら優勝し、多摩川での福岡最強伝説を実証すると同時に「完全復活」を成し遂げたい。

【多摩川ボートGⅠウェイキーカップ:出場する福岡勢に直撃!】

 Q1=多摩川周年で福岡勢が好走する要因は?

 Q2=自身の水面相性は?

<1>瓜生正義

 Q1=何ででしょうねえ。自分は難しい場だと思ってますけど。乗りづらい印象があるし、ペラも合わせにくいですし。

 Q2=確かに成績はいいですね。いいエンジンを引けているのも大きいんじゃないですかね。あとは、みんなが乗りづらいと言ってる場だからかもしれませんね。桐生とかもそうですけど、みんなが乗れてないから(自分が乗れる)みたいな。

<2>前田将太

 Q1=特別なことはないと思うんですけどね。どこのレース場によってという意識はない。たまたまいいエンジン引いたり、だとかだと思うんですけど。

 Q2=イメージは悪くないですよ。関東圏はあまり呼ばれないし(多摩川周年は)走りたいと思っていた。記念とか走るようになってから行ってないですし。

<3>篠崎元志

 Q1=淡水のレース場だけど尼崎とはちょっと違う印象で(地元の)芦屋に近い雰囲気があるからかな。

 Q2=前回、優勝しているし好きです。もともと淡水のレース場は好きなんですよ。調整がしやすいのもあるけど、それよりも気持ちの面が大きいかな。何といってもきれいじゃないですか、水面が。海水のレース場とは違って(潮で)ベタベタしないですしね(笑い)

<4>篠崎仁志

 Q1=何で強いのかは分からないですけど、先輩たちが実績を残せているというのは頼もしいですし、いいことだと思います。

 Q2=好きな場ですよ。一般戦ですけど、(過去5年で)2回優勝もできていますし。ペラの調子もいいですし、いいモーターを引ければそれなりに仕上げられると思います。