ボートレース住之江のGⅠ「太閤賞 開設66周年記念」は10日、12Rで優勝戦が行われ、インからコンマ09の快ショットを決めた石野貴之(40=大阪)が逃げ圧勝。自身9回目のGⅠ制覇を54周年記念に続く2回目の太閤賞Vで飾った。また、この優勝で史上10人目となる「ゴールデンレーサー賞」受賞の条件を満たした。

 菊地孝平のまくりも木下翔太の差しも寄せつけず、1Mを回った瞬間の完封ショーだった。「菊地さんがいるので覚悟していた」というゼロ台の踏み込みがタイトルへの思いをうかがわせたが、仕上げがハマッた時の石野の強さはどうだ。

「初日の2走でペラを試して、それ以降、大きなことはしていません。(2日目の)ドリームを逃げて(準優進出が)当確になったんで、あとはどこまで得点を伸ばせるか、と思いながら走っていました」

 振り返れば、序盤からVへ一直線の航跡を描いたわけだが「苦手だったスタートを2年ぐらいかけて」克服したことも戦力増強の要因だろう。今月3日に40歳を迎えた石野は今後、30代のころとは違う強さでファンを魅了するはずだ。