ボートレース宮島のSG「第25回グランドチャンピオン」は28日最終日、ベスト6によって優勝戦が行われ、ポールポジションの山崎智也(41=群馬・71期)がツケマイを狙う2号艇の峰竜太を抑え込んでインから先マイ。BSで一気にリードを広げて独走態勢を築き、初のグラチャン優勝をつかんだ。5月のオールスターに続く優勝でSG通算9勝目。SG連勝は史上13人目(14度目)の快挙となる。優勝賞金2500万円を加え、獲得賞金も約9900万円となり大台突破は目前だ。

 13年ぶりの宮島SGを締めくくったのは抜けるような青空とさわやかな智也スマイルだった。

「やっぱりSGの1号艇は楽しいですね。若い時はその重みを感じなかったけど、すごい価値があるもの。そこで走れるんだから楽しいですよ」

 今節は複勝率46%の好素性機。2位で予選を通過すると準優では唯一、1号艇できっちりと逃げ切り優勝戦の白いカポックを手にした。「エンジンはずっといい感じだった。準優も良かったけど、優勝戦の朝はちょっと変わっていたのでペラを煮詰めた。深川(真二)と足合わせをしても若干、分が良かったので何とかなるかなと思った」と落ち着き払っていた。

 オールスターを制した時も「プレッシャーを楽しめるようになった」と振り返ったベテランは、この日も「SG初優勝を狙う峰がイチかバチかでツケマイにくる」と冷静に予想して振り切った。峰も「ツケマイを狙ったけど読まれてましたね」と脱帽するしかなかった。

 大厄の41歳。2012年にグランプリを制した後は今年5月のオールスターまでSG優勝がなく、13年前期には勝率が6・97まで落ち込んだが、今年も例年通り地元の佐野厄除け大師でしっかり厄よけ、そのかいあってか大きな谷を乗り越え、再びピークを迎えようとしている。

 次走は7月15日から三国で行われるオーシャンカップ。史上3人目のSG3連勝が懸かるが、山崎は「3連覇でも4連覇でも、どんどん盛り上げてください。僕は大舞台が大好きですし、その気になって走りますよ!」とノリノリ。近日中に人間ドックで検査を行う予定で、万全な体調で偉業にチャレンジする。