【夫婦ボートレーサー泣き笑い】大先輩・加藤峻二さんの変わらぬ姿に感動

2015年06月18日 10時57分

笑顔で引退会見を行った加藤(今年5月7日)
夫婦ボートレーサー泣き笑い 力良&裕子の交換日記

【黄金井力良の巻】ボートファンなら、すでにご存じと思いますが、先月7日に埼玉支部の大・大・大先輩の加藤峻二さんが引退されました。偶然にもボクは加藤さんの現役最後のレースに一緒に出場していました。

 忘れもしない5月6日、地元戸田ボート最終日の2R、加藤さんが5号艇でボクは6号艇でした。加藤さんは5コースからまくり差してナント1着! 自分が3着でした。

 56年間にわたる現役生活のラストを白星で飾ったのもカッコいいですが、通算1万4652レース目、通算3294勝目という歴史的なレースで一緒に走れたのは、今思い返すとすごくいい経験をさせてもらったと思います。

 ただ、その時点では加藤さんが引退するなんて全く知らず、最終日翌日に辞めることを聞いて本当にビックリしました。もし引退するって知っていたら、こっちが緊張してレースにならなかったかもしれませんね。それにしても最後の最後まで加藤さんは普段と全く変わりませんでした。朝、ボクら選手はレース場出発前に宿舎でモーターボート体操をするのですが、加藤さんは誰よりもきっちり体操するんです。

 その日もいつも通り元気に体操をされていました。レース場に到着すると加藤さんは一番先にボートを水面に下ろします。この行動は選手も関係者もみんな知っていて、これをずっと何年も続けてきたんです。

 小さな「準備」の一つひとつ、絶対に手を抜かない。だからこそ選手生活56年という想像もできない記録を作れたのだと思いますね。

 2~3年前だったでしょうか。三国の一般戦で一度だけ加藤さんと宿舎で同部屋(3人部屋)になったことがありますが、とにかく元気なんですよ。その印象に尽きますね。例えばあいさつにしても若手以上に声がハッキリしていて大きいですし、水面以外でも存在感があって目立っているんです。長く活躍できる秘訣はこういう部分ではないのかな、と痛感します。

 ボクには競輪選手だった祖父がいますが、今思うと65歳まで現役選手だった祖父も元気いっぱいでした。今はもう81歳ですが、加藤さんと同じく声が大きくて同年代の方よりも歩き方もしっかりしています。加藤さんと自分の祖父にはそんな共通点もあり、重ね合わせて見ていましたね。

 ボクはまだ29歳。加藤さん(73歳)からすれば孫のような年齢です。

 だからレースが終わって、体のどこが痛いだの、疲れただのと言っている場合じゃないですね!

☆こがねい・りきら=1986年3月4日生まれ。埼玉支部の100期。2007年5月の戸田でデビュー。10年4月の江戸川で初優出。優勝は未経験。15年後期は勝率5.38(A2級)。14年の獲得賞金額1660万2000円。身長173センチ。血液型=A。

 <次回は妻・中西裕子が執筆=7月9日掲載>