ボートレース宮島の「九スポプレゼンツ12代目ヘビー級王決定戦」は28日、優勝戦が行われ、2号艇の前野竜一(42=山口)が決まり手「抜き」で白星をもぎ取った。

 節間も大激戦だったベルト争奪戦はラストマッチも一筋縄では終わらなかった。1号艇・後藤翔之が先マイもコンマ01のフライングで戦線離脱。バックでは林祐介、前野さらに内から艇を伸ばした天野晶夫の競り合い。天野が2M先取りも前野が差して抜け出した。

 上位級の舟足に加えて最後のピースとして追い求めた回り足も上積みした30号機の仕上がりは完璧だった。「ストライクゾーンに入っていた。展示からこれはいいと思った」と自信を持って最終決戦に臨んだ。そして、このエンジンパワーを武器に道中の競り合いを制した。

 当地初V&初のヘビー級タイトル奪取。大会特製のHWGP(ヘビー・ウェイト・グランプリ)ベルトを肩にかけた前野は「宮島はずっと走らせてもらっているので初優勝できて良かった」と胸をなでおろしていた。