ボートレース鳴門のPGⅠ「第3回BBCトーナメント」(優勝賞金1100万円)は7日、12Rでベスト6による決勝戦が行われた。

 枠なり3対3で静かに始まったレースは、カドから攻めようとする白井英治(45=山口)―峰竜太(36=佐賀)を制して3コースから先に仕掛けた丸野一樹(30=滋賀)が、イン先マイした瓜生正義(45=福岡)の内懐にまくり差しを叩き込み快勝。通算19回目の優勝を5回目のGⅠ制覇で飾った。

 決勝戦メンバーで今年SGを優勝しているのは浜野谷憲吾(48=東京)と峰の2人だが、瓜生、丸野、白井も14日に開幕するSG「グランプリ」(住之江)にエントリー。遠藤エミ(33=滋賀)にしても女子の賞金ランクトップを独走中と、ファイナリストは勝ち残るべくして勝ち残った6人だったといえる。

 ただし、決勝戦の枠番は抽選。最後に残った1、3枠のうち、先に3枠を引いたのが丸野で、残りクジで1枠が転がり込んだのが瓜生。〝ツキは瓜生にあり〟の流れになったが、どっこい丸野もひそかに爪を研いでいた。

「3号艇か…。それなら昨日(準決勝)のリベンジと、9月の周年(鳴門68周年記念)のリベンジをするチャンスをもらったな、と思った」

 6日の準決勝12Rも周年(優出)も3号艇で3着。1号艇を逃して落ち込むどころか、まとめて借りを返してやろうと〝外れクジ〟の3号艇をモチベーションに変えた。

「今日(決勝戦当日)は調整を何もしていません。久しぶりに気持ち良くターンができる1節間だったので、伸びで負ける人はいても、ターンで勝負しようと」

 腹を決めた時の丸野は強い。年頭には「今年はグランプリに出る!」と目標を決め有言実行。来年は地元びわこで開催されるこの大会を制し「今節で少し強くなれたと思うので、この流れのままグランプリに行けたら」と大舞台に照準を合わせるが、そのグランプリ初戦も3号艇。暮れの住之江でも、真っ赤に燃える丸野の雄姿が拝めるはずだ。