◇片岡雅裕(35)香川支部101期

 ボートレース鳴門のプレミアムGⅠ「第3回ボートレースバトルチャンピオントーナメント」の開幕が4日に迫った。艇界では年間2大会しかないトーナメント方式で準々決勝以降の枠番も抽選と〝運〟も大きく左右する。何が起こるか分からないサバイバルレース。カウントダウンコラム「生き残れ!!」最終回は1月のファン感謝3daysバトルトーナメントを制した片岡雅裕にスポットを当てた。

 現在10期連続でのA1級キープに、直近3期の勝率も6・81→6・84→6・92とジワリ右肩上がり。今年4回の優勝を数えるなど高値安定が続いている。ただ、意外にも「特に良くはないけど、悪くもなくって感じですね。いつも通りと言えば、そうですけど、そのいつも通りじゃダメなんですよ!」とちょっぴり語気を強める。

 その真意を問うと「最近は停滞している感じがします。特に記念レースに行くとやられる。やっぱりそこを走り続けている人達とは差はある。だいぶ、むちゃくちゃ(差を)感じる」とこぼす。

 実際に今年の記念戦線では2月まるがめ四国地区選こそ優勝戦4着も、その後9節のGⅠ戦はいずれも優出漏れの結果に「ひどいっすよ」と力量差を痛感させられる1年だった様子だ。

 ただ、このまま指を加えてトップレーサーを眺めているばかりではない。あらためて「エンジンを出さないといけないって思うようになった」という。今までは「早く乗れるようにしたくてターン回り重視の調整をしてたけど、そこはもういいや、捨ててもいいやって。最近はあまり自分好みにし過ぎないように。(エンジンが)出る方向で調整しています。まだそこまで出て行く足にはなっていないんですけどね」と自らの殻を突き破ろうと新たな試みを模索し、トップレーサーに食らいつこうと努力を重ねている。

 そんな中、迎えるBBCトーナメントとなるが、1月の児島「ファン感謝3daysボートレースバトルトーナメント」を制し、いち早く出場権を手中に収めた。「3Daysはすごくいい思い出ですけど、あの時はタマタマ。ラッキーで優勝しただけですから。アドバンテージとかはないと思います」と冷静に分析する。それでも今年は3daysに、とこなめ4日間シリーズでV。「短期決戦は好きなんで頑張りたい。理由は分かんないっすけど、いいイメージがあるんですよね」と相性の良さをアピールする。

 さらに戦いの舞台となる鳴門は「好きです」と即答する。過去5年(12節出走)の成績には「あんま走っていないんですね」と苦笑いを浮かべるが「スタートは難しい気がしますけど、水面自体は走りやすいですし、雰囲気も好きです。四国はいいところですからね」と笑顔が弾ける。相性のいい短期決戦&水面を生かして、強力メンバー相手に一泡吹かしてもらいたい。