◇堀本和也(32)徳島支部111期

 2節前の若松でV。2017年8月の地元・鳴門での初優勝以来4年2か月ぶり2回目の美酒を味わった。「最近の調子はめちゃくちゃいいですよ」と満面の笑みがこぼれるほどの充実ぶりで今年7優出1Vと勢いがある。

 好調のターニングポイントとなったのが7月の尼崎GⅠⅠモーターボート大賞だ。その時、手にした44号機は前操者の椎名豊が低調機ながら優出。「使ったことがないペラの形だった。乗りやすくて出足がしっかりしている。ゲージを取りました」と、すぐに〝椎名モデル〟を採用した。「基本ペラ調整はやらないから1つのゲージしかなかった」と笑う堀本がプロペラの形をまねたということは、よほど気に入ったのだろう。

 椎名は群馬支部だが、期別は2期下の113期で年齢は1歳上という同世代。「17年9月の蒲郡ヤングダービー、19年2月の鳴門地区選手権を除けばグレードレースで初めての予選突破だった。椎名君さまさまですよ。群馬には足を向けて寝られない(笑い)。早く一緒の開催になりたいんですよ」と感謝してもしきれない様子だ。

 これまでは「夏が苦手で点数を落としていた」というものの今年は8月以降、7節中3優出1Vで準優進出も5回と苦手を克服。「少し出ていないぐらいならペラでなんとかなる」と椎名ペラと出会えたことで自信を深めている。

 22年前期適用勝率は自己最高に迫る6・40。19年後期以来5期ぶりのA1返り咲きを決めた。今後の目標は「SGとか大きなことは言えない。まずはA1に定着すること。今まで連続でA1になったことがないので上の場所でもしっかりA1をキープしたい。A1で恥ずかしくないように」と強豪相手でも自身のレーススタイルを貫き第一線での活躍を誓った。

 また、堀本といえばツイッターで「ボート選手な話」と題して選手ならではの〝裏話〟をアップしてファンを喜ばせている。始めるきっかけは「ファンの方から質問をもらったから。それなら自分から発信していこうかなと思った。今ではそれ用のアカウントになっていますね」とニッコリ。「内側を知ってもらってホンワカしてもらえればいいかな。それで新規のファンが入ってもらえれば」と今後もボートレース界の盛り上げに一役買って出るつもりだ。

☆ほりもと・かずや 1989年4月2日生まれ。徳島支部の111期生。徳島県出身。2012年11月の鳴門でデビュー。13年1月の鳴門で初勝利。17年8月の鳴門で初優勝。通算2V。同期は安河内将、高倉和士、中村晃朋、島田なぎさ、土屋実沙希ら。