【17日開幕SG尼崎クラシック:カウントダウンコラム(4)】2015年SG第1弾「第50回ボートレースクラシック」。直前企画の最終回は尼崎水面&エンジン特集。全国的にも珍しく第1ターンマークがスタンド側に振られていない。そんな一風変わった水面を地元レーサー和田兼輔(28=兵庫)に聞いた。併せて当地エンジンの最新データと評価について紹介する。

<尼崎の水面>

 ――ターンマークが振ってないことはレースにどう影響するのか

 和田:やっぱりインからレースするときは、他のレース場よりも余裕がありますね。旋回の頂点が向こう(バック)側にあるので差されにくくて、まくられにくい。だからインがすごく強いと思います。1Mも広いのでスピード持って旋回できる水面ですね。

 ――センターやアウトになったときの心理は

 和田:向かい風が吹け!って思いますね(笑い)。インが強いレース場ですが、向かい風が強いときはセンターが攻め、アウトの出番もある。そうなるとターンマークが振っていないのでスピードターンをしても流れず、懐を持って全速で入っていきやすいんです。ターンがハマれば3コースのまくり差しなどもあると思います。

 ――他に特徴は

 和田:向かい風ということは2M(バック)は追い風。そうなると2Mがすごく乗りづらいんです。水が硬くて調整が難しいレース場なので、しっかり回転を合わせないとターンが流れてしまい、初動で舟がバタバタする。2Mの逆転は結構あると思いますね。

 ――舟券的中のヒントはありますか

 和田:本場に来て「レース間特訓」(レースの合間に行われるスタート練習)を見ることです。向かい風が多いけど、天気次第では追い風にもなり、一日の中で変化することがたまにある。そうなるとスタートの見え方も変わるので、レース間特訓で各選手はどれだけスタート勘をつかめているか? インはどれだけ持ちそうか? 進入で誰が動きそうか? そんなことを確かめられるのです。

<尼崎のエンジン相場>

 昨年4月から使用している現行エンジン。11か月が経過し、勝率上位機がきっちりと結果を残している。

 まずは2連対率46%でトップの「48号機」だ。前節のGⅢ戦では12走で1着3回、2着4回、3着3回という堅実ぶりで予選突破。高橋勲も「全体的に上位レベル」と評価した。2連対率45%と僅差で追うのが「51号機」。こちらは地元若手の岸蔭亮が予選突破。力強い出足が持ち味だ。3位の「58号機」も鋭い伸びを武器に2節連続優出を果たした。

 前節の動きが目立ったのはV機「10号機」。2連対率は41%。使用した前野竜一は「文句なし。自分では45%以上の率があるように感じている」と大絶賛だ。また馬袋義則は「64号機」について「SGでも楽しみがあるエンジン」と太鼓判を押す。