◇上野真之介(33)佐賀102期

 ボートレース平和島のSG「第68回ダービー」の開幕が26日に迫った。初日12Rでは選考勝率ベスト5と推薦選手による「ドリーム戦」が行われる。コンスタントにハイレベルな成績を残してきた常勝レーサーが激突。カウントダウンコラム「常勝」最終回は、この〝栄光の6人〟に選考勝率4位(7・94)で堂々の初選出となった上野真之介にスポットを当てた。

 1年間(2020年8月1日~2021年7月31日)の勝率上位52人が出場し、ボート界でも最も権威のある大会と呼ばれるSG「ボートレースダービー」。その最高峰の舞台へ3年連続で挑む。

 しかも、今回は初日メインの12R「ドリーム」から登場となる。初体験となるSGドリーム参戦に当然、鼻息も荒いかと思いきや「ただの出来過ぎです。ずっとダービーに出続けている選手なら、ドリームどうこうってのはあるとは思うけど、自分は出始めたとこ。それも1回乗れただけ。あまり調子に乗ることはないですよ」と冷静に分析する。

 それでも「3年連続でのダービー出場は自信にはつながるし、このドリーム戦のことは後輩や弟子に一生自慢していこうとは思っています。『俺だって乗ったことあるんだぞってね』。それに昨年のダービー勝率も6位だったし、たまたまじゃないことを祈っておきます」と笑顔が咲く。常に周りを楽しませる真之介らしさ全開で最高峰の舞台で初日メインレースを張ることをうれしさを表現してくれた。

 そもそもが「一節一節が新しいこと、発見、やり方を探していっている。『これでいいや』はやっていないし、ずっと手は抜いていない」と〝常在戦場〟の気持ちで走ってきた。

 そのおかげで近年は「コツコツとステップアップできている。1年ごとに引き出しに入れてきたのが、ようやく実ってきた。それが結果になって、みんなが(話題に)言ってくれるようになった。すごくよくやっているなって自分をほめてやりたいし、10年前の自分に大丈夫だって言ってあげたい」と成長を実感している。

 ダービーへの意気込みについて最後は「ドリームにも乗るので一生の思い出にできればいいなって思ってます。メインになることはないので気楽です。師匠(峰竜太)が勝って応援されているなか、自分はこそっと準優に乗れればいい。いつも通り走って、それで結果がついてくれればいい。楽しんできたいと思います」と真之介節で締めくくった。楽しく周りを笑顔にしながらも、最後の最後にはひょうひょうと頂点に立っていてもおかしくはないかも…。