【ルーキー通信簿】元プロバイクレーサー・金児隆太の目標は「強くなったと認めてもらうこと」

2021年10月14日 12時00分

元プロバイクレーサー・金児隆太
元プロバイクレーサー・金児隆太

◇金児隆太(34)群馬・117期

 プロのバイクレーサーからボートレーサーに転向した異色の経歴の持ち主だ。バイクは〝スーパーモタード(スーパーモトとも呼ばれる)〟というカテゴリーでプロデビューは20歳。日本、アジアの大会では優勝経験があり、世界でも活躍したが、スポンサーの撤退などチームを取り巻く環境が悪化。26歳の時にチームの監督の勧めでボートの世界へ。

 モータースポーツで飯を食べていただけあって養成所の勝率は5・90をマーク。修了後は「練習環境がいいと聞いたのと、故郷(長野県)に近いので」群馬支部からデビューした。師匠は土屋智則だが、土屋の師匠である橋本久和グループの5人(橋本、土屋千明、土屋智則、金児、金子千穂)で切磋琢磨する毎日だ。橋本も土屋智もGⅠ優勝を経験しているだけに、そのアドバイスは実に的確だという。

「プロペラはもちろんですが、レースでの走り方を教えてもらえるのがありがたいです。接戦時にどうするか、迷いなく判断できるのも教えてもらったことを実践しているだけ。教えを道標(みちしるべ)にしているんです」

 今年8月、教えを忠実に守ったことが結果となって表れた。地元・桐生での初優勝だ。

「やっと先輩たちに恩返しができた、という感じです。これからもっと(恩返しが)できるようにならないと」

 金児が思う究極の恩返しは「グループの全員を抜くことですかね。GⅠを取るという意味じゃなく、全員から『金児は強くなった』と認めてもらうこと」だという。
 
 それまでは「先輩たちの背中を追いかけます。少しでも距離が縮まるように」――。このオールドルーキーらしからぬ純粋で一途な気持ちが、恩返しの旅をいつか〝成就〟に導くことだろう。

〈師匠・土屋智則の話〉仕事に対して真面目ですね。しっかり向き合っている。ただ、性格が真面目すぎるようにも感じますね。もっと砕けていろんなことにチャレンジしてほしい。ルーキーシリーズなら前づけに行ったり、チルト3度を試してみたり…。自分の形ができあがっているのでもうちょっと殻をやぶってほしい。自分もデビュー初Vはチルト3度だった。師匠の橋本久和さんが好きなことをやらせてくれた。いろんなことができるようになれば、それが武器になる。来年1月からA1になると思いますしね。
 
☆かねこ・りゅうた 1987年9月15日生まれ。長野県出身。群馬支部の117期生。2015年11月、桐生でデビュー。翌年1月の平和島で初勝利。今年8月、桐生で初優勝。2022年前期適用勝率6・28(10月13日現在)と初のA1昇級を視界に入れている。通算9優出1V。同期に小池修平、上田龍星、中村泰平、吉田凌太朗、吉田裕平らがいる。

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