【戸田GⅠ関東地区選:桐生順平の勝負哲学】1等取ってナンボの世界ですから

2015年02月05日 15時57分

地元の若大将・桐生順平

【6日開幕!戸田GⅠ関東地区選:桐生順平の勝負哲学】今年も全国6地区(関東、東海、近畿、四国、中国、九州)のチャンプを決める「地区選手権」のシーズンが到来! その先陣を切って6日にボートレース戸田でGⅠ「関東地区選手権」が開幕する。節目となる第60回大会も豪華なメンバーとなったが、本紙が主役に推すのは地元の若大将・桐生順平(28=埼玉)だ。昨年末にグランプリの舞台を初体験し、今年はさらなる飛躍が期待される。地元ビッグレースを前に静かな闘志を燃やす次世代エースの揺るぎない「勝負哲学」に迫った――。

「ただいま!」。まるで我が家に帰ってきたかのように桐生はのれんをくぐる。デビュー当初から通い続ける常連店「松雪」。オフの日は妻子とともに訪れ、過酷なレースで疲れた体を癒やし、心をリセットする。「ここが僕の息抜きの場。ほっこりするんです」。気心知れた常連客と談笑し、深夜までお酒を酌み交わす。堅物で負けん気が強い男も、このお店に来ると酒好きで笑い上戸な、どこにでもいる青年になる。

 福島の田舎町に生まれた。男3兄弟の末っ子。取っ組み合いの喧嘩は日常茶飯事だった。どんなに殴られ、倒されても兄貴に立ち向かった。「とりあえず顔面パンチは基本です(笑い)」。壮絶な喧嘩でできた傷は今も顔に残る。「勝つこと」への執着心は幼少期のときに出来上がった。

 桐生の代名詞は言わずと知れた超高速ターン。まるで艇界の常識を覆すように、全速旋回で百戦錬磨の先輩たちを引き波に沈めてきた。「相手が全速でも自分の旋回がしっかりしていれば、まくれると思っていますから」。彼には常識が通用しない。例えば「差しが基本」とされる2コースの戦術でも「その概念は全くないですね」と言い放つ。

「2等でいいなら差しますが、そもそも2等でいいって考えが僕にはないんです。やっぱり1等を取ってナンボの世界。一般戦だろうがSGだろうが、僕はどのコースでも1着を取りたいし、どの枠でも勝つ確率は6分の1だと思っています」