ボートレース蒲郡のSG「第67回メモリアル」はいよいよ佳境を迎える。28日の5日目は9~11Rで準優勝戦が行われる。

 予選突破の最終的なボーダーは6・17。18番目に滑り込んだのは丸野一樹(30=滋賀)。7月の芦屋SG「第26回オーシャンカップ」初日の試運転中に転覆。左手の甲を骨折し、1走もせずに帰郷するアクシデントに見舞われ、今節の出場が危ぶまれていたが、懸命な治療とリハビリが実り、何とか戦線復帰にこぎつけたという経緯があっただけに、喜びもひとしおだ。

 初日こそ4、6着に大敗。レース内容に首をかしげるシーンもあったが、2日目に5コースから3着を取り切ってからリズムアップに成功。4日目8Rではインコースから逃げ切って、復帰後初勝利も挙げた。この勝負駆けに成功したのは、確かな足の裏づけがあってのもの。「やれるだけのことはやった」と充実感を漂わせていた。

「前検、初日には違和感があったけど、2日目からはそれもなくなって、もう大丈夫。自分のこの左手を褒めてあげたいですね。今節は出場できるとも思っていなかったし、すごくうれしい。SNSなどでたくさんのメッセージをもらって、それがすごく励みになりました」と、今シリーズの走りには熱い思いが込められている。