ボートレース尼崎の「日本財団会長杯争奪第49回オール兵庫王座決定戦」は9日、開幕したが強風のため1Rから安定板装着で始まり、3Rから2周戦となったが5R以降は荒天で中止、打ち切りとなった。

 約半数の選手は1走もできなかったわけだが、4Rまでに登場した選手の中では藤岡俊介(38=兵庫)の気配が光った。

 3R、周回短縮でスタート遅れは取り返しがつかない状況の下、コンマ22のスタート遅れ。万事休すと思われたが、その後のリカバリーが見事。さすがはエース格の6号機!とド肝を抜いた。

 1M小回りでバック2番手に出てくると、2Mで強風をものともしない痛快な差しをたたき込み、逃げる松井賢治(42=兵庫)をとらえ2周1M先に回ってケリをつけた。奇跡的な1着にも安定板装着という特殊な状況を考慮してか「いいことはいいけど…。まだエース機っていう感触はないですね」と謙遜する。

 ただ「直線は余裕があったし、2Mを回ってから押していました」という。2Mは追い風で回るだけでも大変なのに、押すのだからさすが6号機。続けて狙って損はない。