【SG「グランプリ」、GⅠ「クイーンズクライマックス」:カウントダウンコラム(3)】SGグランプリ出場レーサーの決意(2)

<13位=今垣光太郎(45)福井・63期>今年は2度のフライング休みや事故率もあり、なかなか思い切ったレースができず苦しんだ。それでも先月の福岡周年のVなどで後半追い上げ、賞金ランクは13位に。今回から出場枠が拡大されたこともあり、1stステージからではあるが、2年ぶりのグランプリ出場を決めた。

 喜びもあるかと思いきや「グランプリにこだわりはあるけど、もう11回も出ていますから。『今度こそ』という思いは特にないです」といたってクールだ。ただ、今回からの新しい勝ち上がりは“今垣向き”かも。「僕はじっくり仕上げるので、長丁場のほうが好き。新システムはいい」とニヤリ。平和島の水面に関しても「チャレンジ(カップ=99年)も優勝しているし大好き。特に1、2、4コースが好き」と相性がいい。

「とにかく平常心で」と精神面のコントロールが課題だ。初戴冠へ、冷静かつ大胆に攻める。

<14位=池田浩二(36)愛知・81期>昨年は2回目のグランプリ制覇を決め、年間賞金獲得ランクも1位と最高の形で終えた。だが今年はF2によるフライング休みもあり、リズムは一変した。「休みが多くてダメと思っていた」と覚悟もしていた。チャレンジカップを終えた時点で、SG、GIのタイトルはない。それでもSGは4優出、GIも3優出で「ダービーくらいから(グランプリに)行けそうと思った」としぶとさを発揮した。今年は14位。1stステージからの戦いとなるが「気楽に行けそう」と前向きに捉える。ただ「6人に残らないと“やった感”はない」とキッパリ。ディフェンディングチャンピオンの意地もある。

「グランプリを連覇したことはないので想像はつかないけど、チャレンジャーとしていって最後に生き残れれば」。平和島はSG2Vの実績あるプール。自身の連覇で最後を締めくくるつもりだ。

<15位=丸岡正典(35)大阪・85期>今年は「オールスター(優出5着)の後がダメで気持ち的にも、しんどい思いもしてきた。結果が出なくて」と振り返る。5月のオールスター以降、9月下旬の宮島一般戦まで優出はなかった。それだけに、2年ぶりとなるグランプリ出場を決め「やっぱりうれしいですよね」とホッとした様子だ。その不振に陥った原因は「エンジン出し。対応できていなかった」と反省するが「ずっと記念を走らせてもらって、地力もちょっとついてきたのかなと思う」と苦しんだ中でつかんだ手応えを先月の戸田周年Vにつなげた。

「メンバーがいいので楽しみ。相手が強いほうが勝ったときの喜びが違う」と大舞台に臆するどころか、モチベーションが上がる。舞台も地元から平和島に替わったが「過去2回の住之江がダメだったので、何か変わるということは、いいんじゃないんですかね」とプラスに捉える。「2ndステージが目標」と、一歩ずつ階段を上る構えだ。