ボートレースまるがめのGⅡ「第3回全国ボートレース甲子園」は10日に準優勝戦3番勝負を終え、11日最終日の12Rで行われる優勝戦進出メンバーが決定した。

 優勝戦には現在のボート界を代表する超一流がそろった中、女子選手で唯一ベスト6入りを果たした愛媛県代表の平高奈菜(34=香川)に注目したい。

 準優勝戦第1弾の9Rは2コースから差して、2マークで追撃してきた新田雄史(36=三重)をさばいて2着を確保。“甲子園”開催3回目にして初の女子ファイナリストとなった。

「特別な気持ちはないけど、(男女)混合戦の記念で優勝戦に乗ったことはないので、それだけでうれしいですね」と自身のキャリアアップを素直に喜んだ。

 昨年は5月の住之江SG「第47回オールスター」で、自身8度目のSG挑戦(通算13回出場)にして唯一となる、準優勝戦進出と大健闘。そして、12月の浜名湖PGⅠ「第9回クイーンズクライマックス」を制して賞金女王となるなど、女子ボート界第一人者の座に上り詰めている。

 今節は乗りっぷりの良さだけでなく、機力も上々だ。前節V(椎名豊)の3号機の仕上がりに関しては「足は日に日に良くなって、中堅上位はあると思う。ペラはほとんど何もしてない」と、納得のいく状態をキープできている。

 女子選手で甲子園初優出を決めた勢いに乗って、戴冠劇にも期待したいところだが「足が違い過ぎるので、よほどの事件が起きない限りは届きそうもない。連に絡める程度で頑張ります」と毒島誠(37=群馬)の超抜パワーを思い浮かべながら、控え目に笑うしかなかった。

 ただ、優勝戦で戦う他の5選手はみなSGウイナー。超一流が勝ち上がっただけに、彼らが激しくやり合えば〝よほどの事件〟の可能性も十分。地元で、そして女子選手の〝総代表〟として深紅の大優勝旗獲得を狙う。