ボートレース三国のGⅠⅠ「モーターボート大賞」は4日、優勝戦が行われ、1号艇の山田祐也(31=徳島)がインから逃げ切り勝ち。GⅠⅠ以上の特別記念初制覇を飾った。2着には6号艇の金子賢志(30=群馬)が入り、3連単は1万1880円の波乱決着となった。

 予選トップ通過から王道Vを決めた山田だが、決して楽な優勝ではなかった。優勝戦は枠なり隊形も中ヘコミとなり、3コースの中島孝平(41=福井)が果敢に仕掛けてきた。それでも1Mしっかり受け止めて先マイ、そのまま1着でゴールした。「Sで先行されていたけど、必ず捕まえる! と思って1Mは落ち着いて回れた」と納得の表情でレースを振り返った。

 今年はさらなる成長を求めて地元エース・田村隆信(42=徳島)に弟子入りした。「3か月前くらいにお願いしました。『あんまり関係性は変わらないぞ』と言われたけど、田村さんがいなくてもレースを見てくれていることで、自分の意識を高く持つようになりました」と師弟関係を結んだ効果を明かす。

 2020年2月のGⅠ四国地区選手権では1号艇を手にするも2着に敗れた悔しさがあった。それだけに「何とか自力でSGの権利を取りたかった」と執念を燃やしていたが、今回の優勝で来年3月の大村SGクラシックの出場権も手に入れた。

 2022年11月にはSGチャレンジカップが地元・鳴門で開催されることも決まった。「来年はいっぱいSGに出たいし、田村さんと一緒にチャレンジCに出たい」と大舞台での活躍を誓った。